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2019年02月27日

【知 識】NICT・神戸大学・エルテス 不正送金の検知精度向上に向け実証実験


情報通信研究機構(NICT)セキュリティ基盤研究室は、複数の組織内で学習した結果を暗号化して中央サーバに集め、中央サーバで暗号化したまま学習結果を更新できるプライバシー保護深層学習技術「DeepProtect」を開発した。DeepProtectにより、各組織が所有するデータを外部に開示することなく、複数組織が連携することで多くのデータを基にした学習が可能になる。

NICTは神戸大学、エルテスと共に、JST CREST「人工知能」研究領域で、データの利活用とプライバシー保護を両立できるプライバシー保護データ解析技術の研究開発及び実用性検証に取り組み、千葉銀行様等の協力の下、金融業界で課題となっている不正送金(振り込め詐欺等)の検知実験を行ってきた。今回、不正送金の自動検知精度の更なる向上に向け、より多くの金融機関と連携した実証実験を開始するために、実証実験への参加金融機関を募集した。

複数の組織が持つ実社会の膨大なデータを統合し、組織をまたいだ横断的なデータの収集・処理・学習・制御により、様々な社会問題が解決できることが期待されている。しかし、その際に課題となるのが、プライバシーの保護やデータ機密性の確保であり、複数組織間でのデータ流通を阻む壁となっている。この課題を解決するため、NICT、神戸大学、エルテスは、2016 年度にJST CREST に採択された研究課題「複数組織データ利活用を促進するプライバシー保護データマイニング」の下、パーソナルデータを保護しつつ機械学習アルゴリズムを活用して異常・不正検知を行うプライバシー保護データ解析技術の研究開発に取り組んできた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識