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2019年02月22日

【知 識】フィリップスとiCARE 睡眠時無呼吸症候群で病院受診率向上に向け協業


フィリップス・レスピロニクスとiCAREは、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)の分野で、病院受診率を向上する取り組みを共同で行う。この合意に基づき、両社でソリューション開発及び、共同実証実験を順次開始する。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠障害による経済損失は年間3.4兆円にものぼると言われている(※)。これは日中の眠気や集中力の低下などから作業効率が下がること、睡眠に問題を抱えている人は欠勤・遅刻・早退が増えがちであること、眠気から交通事故のリスクが高まることなどから推計されている。実際、SAS患者の交通事故発生率は一般ドライバーと比べて2.4倍にのぼるとされ、交通事故や労働災害のリスクを考えるとSASへの企業の取り組みは重要なリスクマネジメントの一つであり、組織全体の生産性の向上につながると考えられている。

国土交通省ではSAS対策の必要性と活用について自動車運送業者におけるSAS対策マニュアルを策定しており、交通業界ではSASのスクリーニング検査を導入する企業も増えている。しかし、SASの簡易検査から病院受診までの一連のフローができておらず、受診率の低さが課題となっている。

フィリップス・レスピロニクスとiCAREは従業員の睡眠課題における解決の実現のため、iCAREの既存契約企業に対して睡眠に関するアンケートの配信を行い、SASの疑いがある参加者に対して簡易検査を行う取り組みを開始している。簡易検査後SASの疑いがある場合、iCAREのメディカルスタッフが参加者に対してチャットでフォローをし、専門医療機関を紹介する。またSAS以外の原因が考えられう場合も睡眠の質を高めるための睡眠スキルをアドバイスする。こうした取り組みにより、SASの疑いがある人の病院受診の推奨を促し、従業員の睡眠課題の改善にコミットしたサービス提供を目指す。


※ 2006年6月7日日本大学医学部精神医学系内山真教授報道発表

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識