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2018年11月09日

【環 境】日立製作所 音で稼働状態を認識するAI技術を開発


日立製作所は、周囲の雑音に影響されず音に基づいて高精度に状況を認識することができるAI技術を開発した。

この技術では周囲環境から発生するさまざまな音(以下 環境音)や周囲の物体や人から跳ね返ってくる音(以下 反響音)などの雑音が含まれる音を、音源の方向や音色の違いなどの複数の観点に基づいて分解し、分解された音をもとに状況認識を行う。これにより、設備の稼働状態や人の活動状態を高精度に認識することができる。今後、さらなる機能向上などを図り、熟練者の経験に頼らず、工場内などさまざまな設備に囲まれた環境に適用が可能な、音に基づく自動設備診断の実用化をめざす。

同技術は、まず複数のマイクロホンで音を録音し、マイクロホン間での音が到達する時間差から推定される音源の方向や、音色の違いから推測される反響音かどうかなどの複数の観点に基づいて、雑音が混ざった音を分解する。さらに、複数のディープニューラルネットワーク(DNN)に分解した音をそれぞれ入力し、設備や人などが置かれている状況と一致する可能性(確率)をそれぞれ計算する。最後にその計算結果の多数決により、総合的な状況認識結果を出力する。それぞれのDNNが受け持っている一つの観点だけに頼ると雑音に影響されやすいという問題がありますが、複数のDNNの多数決による結果を確認することで雑音に影響されにくくなる。これにより、多様な種類の雑音が存在する環境でも高精度な状況認識が可能になる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】