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2018年09月11日

【環 境】中部電力とダイナエアー 液式調湿空調機の調湿剤にイオン液体を採用した技術を開発


中部電力とダイナエアーは、液式調湿空調機の調湿剤に世界で初めてイオン液体を採用する新技術を開発した。

液式調湿空調機は、除湿と冷却または加湿と加温を同時に行うことができ、また、高い除菌性能を備えていることから、病院や食品工場などを中心に導入されている。調湿剤という湿度を調節する液体を処理機と再生機で循環させ、その温度と濃度を制御することで、建物内に任意の温度と湿度の空気を供給する。

従来の液式調湿空調機の調湿剤には、塩化リチウムが採用されてきたが、塩化リチウムは、鉄などの汎用的な金属を腐食するため、熱交換器に耐腐食性に優れたチタニウムなどの高価な金属材料が必要であった。また、調湿剤は、温度が上昇すると除湿能力が低下する特性があり、除湿能力を維持するには、大量の調湿剤が必要でもあった。

この技術は、鉄などの汎用的な金属でも腐食しないイオン液体(注)を調湿剤に採用するとともに、熱交換器と気液接触器を層状に配置し、調湿剤の温度と濃度を調整しながら循環させることにより、少ない調湿剤の量で、従来と同等の調湿・除菌性能を実現した。この技術により液式調湿空調機の製造・運転コストを大きく低減できる見込みである。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】