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2018年08月23日

【流 通】日立製作所 NTTドコモ物流センター内に自動化を支援する新システム構築


日立製作所はNTTドコモが運営する物流拠点「東日本マーケティングロジスティクスセンター」(以下、東日本MLC)に、センター内の自動化を支援するシステムを新たに構築し本格稼働を開始した。

今回稼働した物流システムは、拠点内作業の自動化を実現するマテリアルハンドリング機器(※1 以下、マテハン機器)および倉庫管理システム(Warehouse Management System/以下、WMS)、設備の自動制御システム(Warehouse Control System/以下、WCS)を連携し、入荷から保管、出荷指示、仕分けや検品、出荷といった一連の作業進捗を管理するとともに、注文に対する在庫の引当・出荷指示からそれに対応するマテハン機器の制御を一元的に行うことにより、倉庫内作業の省力化のみならず、配送箱数の削減が可能となる同梱機能などを実装した。

近年、物流業界においてはドライバーや庫内の労働者不足、長時間労働が大きな課題となっている。一方で、多様化するニーズに対応し、多種多様な商品を迅速に配送することが求められており、作業の省力化や取り扱いアイテム数の増加、物量の変動に柔軟に対応が可能な効率的な物流システムを求める声が高まっている。

今回日立製作所は、NTTドコモが東日本エリア全体をカバーする新たな物流拠点として、2017年11月に開設した東日本MLC向けに、出荷箱数の削減による配送コストの低減やドコモショップでの荷受工数の削減を目的とした新システムを構築・納入した。マテハン機器の導入により、物品の運搬作業、仕分け作業などの省力化を実現したほか、WMSとマテハン機器の制御を連動させることで、倉庫内作業における入荷から出荷までの工程をシームレスにつなぐ物流システムを実現した。

物品の入出荷や在庫を管理するWMS において、受発注システムからのさまざまな注文データに対して、配送先別の引き渡し時間などの制約条件を踏まえた全体の出荷計画を作成し、設備に作業指示を出します。また、システム上で携帯端末本体、付属品、販促品といったさまざまなアイテムの重量やサイズを考慮した配送先別の梱包計算を行い、WMSからWCSを介してマテハン機器へ仕分けや搬送といった作業指示を出すことで、配送先の店舗ごとに少ない箱数で異なるアイテムを効率的に同梱することを可能にする。


※1 マテリアルハンドリング機器
物流業務を効率化するために運搬や荷役作業を支援する機器のこと。フォークリフト、コンベヤなどの運搬。作業用機器のほか、自動倉庫(※2)などの保管設備、ソーター・ピッキングシステムなど仕分け用の機器なども含む。

※2 自動倉庫
物品の入出庫をコンピュータ制御により自動的に行なう倉庫のこと。ケース自動倉庫で仕分け工程前の物品を一時保管し、配送先別に仕分けるソーターに対して効率的に自動供給。仕分けされた同梱可能な商品のみが順立て自動倉庫にて一時保管され、配送先ごとに纏めて出荷エリアに搬送

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通