<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2018年07月03日

【アジア】東電PGと台湾・成功大学 台湾でスマートコミュニティ開発・実証事業に参画


成功大学と東京電力パワーグリッド(以下「東京電力PG」)は、台湾政府が台南市サルン地区で計画するスマートコミュニティ(※1)開発のコンセプト検討および実証事業を行うための連携協定を締結した。

台湾政府は同国産業政策「5+2産業発展政策」(※2)の一つにグリーンエネルギー技術の発展を掲げており、持続可能な社会、グリーンエコノミー(※3)の発展、産業競争力強化等を促進する場として、2007年に開業した台湾高速鉄道台南駅周辺の新規開発エリアである台南市サルン地区にスマートコミュニティを開発し、同コミュニティをモデルとして成果を展開する計画としている。同コミュニティのコンセプト検討を行っていた成功大学から東京電力PGに協力依頼があり、これまで両者で協議を行ってきた。

両者は2018年以降、第1期計画として開発される「サルン・グリーンエネルギー・サイエンスシティ」において、コミュニティ・エネルギーマネジメントシステム(以下「CEMS」)(※4)を開発し、分散設置される再生可能エネルギーを統合・制御するバーチャルパワープラント(以下「VPP」)(※5)および電力の供給力不足や再生可能エネルギーの出力変動に対応するためのデマンド・レスポンス(以下「DR」)に関する実証事業を行う。また、各種エネルギーデータの活用による住民向けサービスに関する実証事業を行う。同時に、同国政府の進める大規模インフラ整備計画の第2期計画として開発を予定している「サルン・スマート・循環・エコロジー都市」のコンセプト検討を行う。

東京電力PGはこれまで送配電事業で培った設備計画・構築、運用ノウハウ等の技術や、再生可能エネルギーの導入・促進に資する技術、またエネルギーデータを応用した新サービスの開発で得た知見等を活かしつつ、国立成功大学とのパートナーシップのもと、本事業を進めてまいります。そして、他国・他地域への展開も視野に、同コミュニティにおけるエネルギー管理、コミュニティ住民の生活の質向上に資するサービスの開発に取り組むとともに、同国政府が目指す再生可能エネルギーの導入・促進に貢献する。

成功大学は日本では先行して小売全面自由化が実現されるとともに、2020年には送配電分野の法的分離も予定されていること、また再生可能エネルギーの導入、エネルギー利用効率の改善、社会的な省エネ意識の定着が進んでいることに加え、東京電力PGが激変する事業環境の中、電気の安定供給を維持しながら、事業領域拡大に向けた挑戦を続けていることに着目している。

東京電力PGのこれまでの経験は、今後、台湾が電力自由化を進める上での重要な参考になると考えています。このたびの連携により、両者は、次世代のエネルギー管理技術とその応用についての共同開発を進めていく。今後、両国のエネルギー関連企業を共同戦略パートナーとして迎え入れ、さらに今回の事業を推進する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア