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2018年06月08日

【知 識】NTTと松竹 ICT活用による新たな歌舞伎の商用公演等の共同実施で業務提携


NTTと松竹は歌舞伎をはじめとしたエンターテインメントビジネスの実現に向け、歌舞伎と最新のICT技術のコラボレーションによる、新たな歌舞伎の商用公演(興行)を共同で実施する業務提携を行うことで合意した。

松竹が手がける日本の伝統文化の一つである歌舞伎は、長らく「伝統」と「革新」の両輪を回し、幅を広げ、ファンの開拓、活性化につなげてきたところであり、NTTと松竹は2016年以降、新たな歌舞伎鑑賞の提案を目指した共同実験を通じて、離れた場所でもまるで目の前で演じているかのような歌舞伎映像を鑑賞できる「歌舞伎シアターバーチャル座」や、リアルとバーチャルが融合した世界初の歌舞伎舞踊「京結夢現連獅子(みやこむすびゆめのれんじし)」などを行ってきた。今回、その取り組みを更に進めて、実際の歌舞伎公演等におけるICTの活用を深化させることで、集客力を高め、事業性の向上を図り、新たなエンターテイメントビジネスの実現を目指していくことで合意した。

松竹が保有、経営する京都南座が、大規模改修工事を経て2018年11月に新開場することを捉え、2019〜2021年の3年間において、従来から両社で実施している実証実験に加え、ICTを活用した歌舞伎等のNTT・松竹による共同公演を南座から実施し、順次拡大を図る。

この共同公演では、NTTの研究所が開発したイマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」等の技術を活用することで、出演者が観覧者の目の前であっと驚く映像・音響演出を実現し、歌舞伎の楽しみ方を広げる新たな「おもてなし」を提供していく。これにより、従来実現しえなかった、リアルな歌舞伎俳優と擬似3D虚像との共演なども実現可能となる。リアルとバーチャルが相互に補完しあうことを通じて、日本文化の伝統を継承しつつ新たなマーケットの創出につなげる。

また、革新的なUI(ユーザーインターフェース)・メディア技術を応用した新しい情報提示技術、情報配信技術を用いて、顧客満足度向上を図るとともに、新たなエンターテイメントビジネスを視野に入れた劇場空間の活用・体験型コンテンツの製作も検討していく。

この共同公演等によりビジネス性を検証し、歌舞伎およびその他のエンターテインメントとICTとの融合によるビジネス拡大を目指していく予定としている。「インバウンド」「若い世代」等の新たなマーケットでの様々な事業機会にも対応できるよう両社でエンターテイメント分野の知見を、蓄積していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識