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2018年04月16日

【流 通】アクティブラーニングにおける生徒の活動の見える化を行う共同実証実験


東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化・効果検証センター(以下 東京大学)と東京大学教育学部附属中等教育学校(以下 東大附属)、富士通、富士通研究所は、富士通研究所が開発した部屋全体をデジタル化する空間UI(※)技術を用いて、アクティブラーニングにおける生徒の活動の見える化を行う共同実証実験を、東大附属の授業において、2018年4月10日から2019年3月20日まで実施する。

空間UI技術は、壁や机などの共有スペースを丸ごとインタラクションスペースとして構成し、スマートデバイスからの持ち込み資料や、デジタル付箋に書いたメモを大画面で共有することで、参加者が顔をあげて議論することができる技術である。同実証実験では、空間UI技術のスペースの中で行われた活動データを可視化する技術を新たに開発し、グループ活動におけるコミュニケーションの流れを、スマートデバイスからの情報共有やデジタル付箋紙の作成、操作、その際の人の動きなどから時系列に取得する。これにより、教員は、生徒一人ひとりの活動状況から、最終結果に至ったプロセスまでを把握することができ、授業の振り返りを行うことができる。

東京大学と東大附属は、実証実験を通じ協働学習の新たな手法を開発し、教育の質向上を推進していく。富士通グループは、取得した活動データなどを分析することで、コミュニケーションを活性化させる現場改善技術を開発し、教育現場や業務シーンなどに広く使えるサービスを提供していく。

近年、教育の現場では、生徒が自らの考えを積極的に発信するアクティブラーニングの一環として、グループで課題のゴールに向けて取り組む協働学習が授業に取り入れられるようになっている。協働学習では、最終結果に至ったプロセスも重要な良否判定の基準となるが、現状では紙と鉛筆、黒板などを使っており、成果物ができるまでの流れを把握することは難しい状況である。

東京大学と東大附属では、2005年度から協働学習の手法を研究する中で、ICT活用の有効性に着目し、2017年度からは空間UI技術を導入した教室において協働学習の授業の実践を進めてきた。今回、協働学習のコミュニケーションを見える化することで、生徒一人ひとりの動きと学習のゴールに向けた全体過程が把握できるようになり、協働学習の新たな手法の確立につながると期待している。

※空間UI:UIとはUser Interfaceの略

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通