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2018年02月27日

【流 通】NTTドコモ 人工知能を活用したタクシー乗車需要予測サービスを提供開始


NTTドコモ(以下、ドコモ)は、人工知能を活用したドコモのリアルタイム移動需要予測技術(※1)で未来のタクシー乗車需要を予測するサービス「AIタクシー」を、2018年2月15日から法人企業向けに日本全国で提供を開始した。東京23区、武蔵野市、三鷹市では東京無線タクシーが1,350台、名古屋市ではつばめタクシーグループが1,150台のタクシー車両で、「AIタクシー」を活用した運行が順次開始される。

「AIタクシー」は、現在から30分後までの未来のタクシー乗車需要の予測結果などのデータをオンラインで配信するサービス。タクシー運行データ(※2)や気象データ、周辺施設(POI(※3))データなどの多様なデータに加え、ドコモの「モバイル空間統計」のリアルタイム版(以下、人口統計データ(※4))を活用し、日本各地の性別や年齢層など、属性ごとの人数分布の移動による変化をリアルタイムに把握しながら、各データを人工知能で分析することにより、乗車需要を10分ごとに予測する。広域で人数分布の移動による変化をリアルタイムに把握できる人口統計データと、人工知能を活用したタクシー乗車需要予測のサービスは、世界で初めて(※5)となる。

ドコモでは、2016年度から東京23区、武蔵野市、三鷹市や名古屋市における実証実験を通して、リアルタイム移動需要予測技術の確立に取り組み、一定の効果を確認することができた。そして、大阪市、福岡市などの他のエリアにおいても試行運行を進めてきた。

「AIタクシー」の提供価格は、営業区域(※6)数とタクシー車両台数により異なるが、初期導入費用は30万円から、月額利用料は車両1台あたり900円前後(※7)で提供する。また、導入検討者にも試してもらえるるように、初期導入費用0円の利用期間限定のお試しプランも提供する。

近年、海外からの利用者も含め、観光需要の高まりで移動需要が伸びていく一方、人口減少や超高齢化社会に直面する日本において、ドライバー不足や交通空白地といった交通課題は切実な問題である。また、企業における働き方改革や生産性革命の実現が求められている。

ドコモはAI×IoTにより、未来の移動需要を見える化し、移動需要に応じた最適な移動手段の供給を可能とすることで、タクシーをはじめ、様々な移動手段の効率的運行による交通全体の最適化に取り組んでいる。この取り組みにより、交通課題の解決、移動の利便性の向上、および生産性の向上に貢献していく。

※1 「リアルタイム移動需要予測技術」はNTTグループのAI「corevo(R)」を構成する技術。
※2 タクシー運行データとは、タクシーの乗降場所・日時などのデータ。
※3 POI(Point of Interest)とは建物や店舗などの施設情報。
※4 同サービスで使用する人口統計データは、エリア毎や属性毎の集団の人数を示す情報であり、利用者個人を特定できる情報を一切含まない。したがって、この人口統計データにより利用者の行動が他人に知られることはない。なお、同サービスで使用する人口統計データは、モバイル空間統計ガイドラインを遵守している。
※5 NTTドコモ独自の調査による。2018年1月時点。
※6 営業区域とは法令により定められるタクシーの営業区域。
※7 月額利用料金はご利用車両台数や営業区域数などの条件により変動する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通