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2017年12月13日

【流 通】耐雷性が向上した接地システム開発


昭和電線ケーブルシステム、鉄道総合技術研究所、JR西日本は、耐雷性が向上した接地システムを共同で開発した。

近年、鉄道用変電所ではICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)の導入が進んでおり、従来の機械式リレー制御に代わってコンピュータ制御が主流となっている。コンピュータ制御された制御装置、伝送装置などは従来のものよりも雷撃に対して脆弱であり、雷害対策の重要性が高まっている。

今回開発した接地システムは、変電所の耐雷性向上を目的に、「高周波用電線(※)」であるリッツ線を接地線(「リッツ接地線」)に適用することで、従来の接地システムより雷撃時の電位上昇が約50%低減可能となった。

リッツ接地線は、エナメル線を複合撚りにした電線で、接続には現場施工前に1カ所あたり30分以上のエナメル絶縁除去作業が必要で、絶縁除去するためにスキルが必要なことも課題であった。そこで、昭和電線ケーブルシステムでは、「作業時間3分の1以下」、「スキルレスで品質管理が容易」な特徴を有する、現場での施工が可能な接続用端子および接続工法を開発した。

※通常の電線は落雷等の高周波現象では、表皮効果により交流抵抗が増大し、電流が流れにくくなる性質がある。リッツ線では、素線がエナメルにより絶縁されることで表皮効果を抑制することができ、高周波が流れやすくなっている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通