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2017年11月15日

【流 通】武田薬品工業 米社と針を使わない医療用デバイスを共同開発


武田薬品工業(以下「武田薬品」)と米国・Portal Instruments社は、Portal Instruments社の針を使わない医療用デバイスの開発および商品化について提携契約を締結した。同提携にもとづき、Portal Instruments社の技術を武田薬品の開発中または承認済みの生物学的製剤へ応用することを目指す。マサチューセッツ工科大学のIan Hunter教授の研究室が開発したこの医療用デバイスと技術は、現在注射による皮下投与が必要とされる様々な生物学的製剤へ応用できる可能性がある。

この医療用デバイスの武田薬品における最初の開発プログラムとして、Entyvio(一般名:ベドリズマブ)への試験的応用を検討する。Entyvioは、中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎(UC)またはクローン病(CD)の成人患者の治療に用いられるモノクローナル抗体で、静脈内注射で投与されている(日本ではUCの適応で2017年8月に製造販売承認申請済、当局による審査中)。現在進行中の臨床第3相試験では、中等症から重症の活動期のUCまたはCDの成人患者を対象として、Entyvioの皮下投与製剤の有効性および安全性を評価している。

Portal Instruments社の針を使わない医療用デバイスは、針のかわりに加圧液体を使用して生物学的製剤を投与する。針を使用する標準的な注射と比べて、痛みが少なく患者に好まれていることが臨床試験で示されている。この針を使わないデバイスは患者が在宅で自己投与することを想定している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通