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2017年09月21日

【知 識】太陽光発電と農業を両立するソーラーシェアリング開始


サステナジーは、「登米善王寺太陽光発電所(発電容量2MW/宮城県登米市)」および「加美八幡堂太陽光発電所(同2MW/宮城県加美郡)」において、太陽光発電とキクラゲ栽培を両立するソーラーシェアリング事業を開始する。

同事業では、日立キャピタルが太陽光発電設備のプロジェクトファイナンス型リースを提供し、大和ハウス工業が設計・調達・建設および保守を行う。

2017年6月より太陽光発電パネル下部の農地でキクラゲの栽培を開始し、全ての面積を使用して栽培すると年間約4万kgの収穫量になる。また、2017年9月末に発電を開始し、全量を東北電力へ売電する予定にしている。

ソーラーシェアリングは、農地の有効活用ならびに再生可能エネルギーの普及を目的として、営農の継続を条件に耕作放棄地などを一時転用し、営農を継続しながら上部の空間に太陽光発電システムを設置するもの。耕作放棄地の有効活用や新たな雇用創出などによる地域の活性化が見込める事業モデルとして、ソーラーシェアリングを行う設備を設置するための農地転用許可の件数はこれまで累計770件以上(※)あり、さらなる普及が期待されている。

通常は、日射を必要とする作物を生産するために小型の太陽光パネルを採用し、下部の農地にも太陽光を採り入れるが、本案件では、太陽光発電システムを建設することによってできる影を活用し、日射の不要なキクラゲを栽培作物として選定した。

キクラゲは国内で流通している商品の9割以上が中国からの輸入に依存しており、希少価値の高い国産品はニーズが高く、今後の販路拡大が見込める農産物である。営農については、2017年6月より宮城県の農業生産者であるアグリ古川農産とスワンドリームが地元の方を新たに雇用し栽培を開始している。

※ 農林水産省食料産業局『営農型発電について(2017年3月)』より

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識