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2017年09月05日

【流 通】橋梁内部の損傷度合いを推定できるセンサーデータ分析技術を開発


富士通と富士通研究所は、橋梁の表面に取り付けたセンサーで振動データを収集し、富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」を活用して、内部の損傷度合いを推定できるセンサーデータ分析技術を開発した。

産業活動において利用される技術に関して共同研究を行う相互扶助組織であるモニタリングシステム技術研究組合(以下、RAIMS)が行った橋梁の疲労劣化の実証実験より得られたデータを用いて、同技術の立証を行った。これにより、遠隔から橋梁内部の損傷度合いを推定できるようになり、維持管理業務の高度化を可能にする。

日本では高度経済成長期に建設された多くの橋梁の老朽化が進んでいることから、それらを維持管理するための業務が急増し、メンテナンスコストの増大、技術者不足などが社会問題となりつつある。そこで、橋梁など社会インフラの維持管理業務にICTを適用することにより、これらの問題を解決することが期待されている。

橋梁の点検業務は、主に構造物の損傷を目視で行っている。しかし、目視による情報のみでは、構造物表面に現れた変状しか捉えることができないため、内部の損傷度合いに関する情報を把握できないという課題がある。近年、点検業務のICT化に向けて、橋梁床版(※)の表面にセンサーを取り付け、振動データを活用することで、損傷程度の評価を行う試みがなされつつありますが、これまでの手法では、床版内部の損傷度合いの正確な把握が課題となっていた。

※ 床版
橋の上を通る車両の重みを橋桁や橋脚に伝えるための構造物である床板

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通