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2017年07月28日

【物 流】平成28(2016)年度 内航船輸送実績


日本内航海運組合総連合会は2017年7月に、2016年の内航船輸送実績を発表した。その中から貨物船の下期の輸送実績を下記にまとめた。

貨物船の下期の輸送量は、130,478千トン(前年同期 2.1%増)となった。

品目別で見ると、鋼材は自動車向けや建築向け、遅れていた五輪施設関連の需要が動いたことで低迷していた輸送は底を脱した。また1月にあった製鉄所の火災発生により厚板等転送需要が見られた為、23,973千トン(同比 4.6%増)となった。

原料は、セメントの原料である石灰石がセメント需要の低迷に伴い減少が見られた。一方で、製鉄原料となる鉄・スクラップの内需や外需(韓国、中国、ベトナム)が高まった事で、その他原材料の輸送は旺盛であった為、31,806千トン(同比 1.6%増)となった。

燃料は、石炭は石炭火力発電所のトラブルや度重なる台風の接近、上陸による影響で輸送の障害が目立った。冬季の需要期は電力需要の低下が影響した。また、コークスについても需要の減少が見られた為、8,688千トン(同比 7.9%減)となった。

紙・パルプは、木材、パルプは増加したが、引き続き新聞用紙の販売不振等により紙の輸送量は減少が続いている為、1,959千トン(同比 0.2%減)となった。

雑貨は、台風10号の影響でJR北海道根室線・石勝線等が不通となり、繁忙期に入った農産物の出荷が停滞した為、貨物船による代替輸送(釧路港〜八戸港)が見られ、その後も北海道の農産物の不作により輸送は低迷したが、一方でコンテナでは新造船の投入が雑貨全体を押し上げた為、12,932千トン(同比 2.6%増)となった。

自動車は、熊本地震による工場の操業停止や燃費不正問題、軽自動車の販売不振等で低下していたが、各メーカーの新型車投入により販売の回復が見られた為、26,015千トン(同比 5.2%増) となった。セメントは、民間工事の遅れが大都市圏で目立つなど低迷が続いたが、五輪関連施設の着工があり徐々に回復が見られ前年並みとなり、18,516千トン(同比 0.3%減)となった。その他にも、穀物・肥料・飼料は3,111千トン(同比 10.8%増)、機械プラントは318千トン(同比 15.2%減)、砂・砂利・石材は2,160千トン(同比 3.7%増)となった。

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投稿者:gotsuat 09:50| 物流事業者