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2017年06月27日

【環 境】全但バスとヤマト運輸 「客貨混載」開始


全但バスとヤマト運輸は、2017年6月22日より、過疎化や高齢化が進む中山間地域におけるバス路線網の維持と、物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的として、兵庫県の県北に位置する豊岡市内(江原地区−神鍋高原地区)を結ぶ路線バスで「客貨混載」を兵庫県で初めて開始した。

取組の内容は、宅急便を輸送するため中央部の座席の一部を荷台スペースにした路線バスを1台導入する。また「客貨混載」専用のバスと分かるようにオリジナルデザインをラッピングした。更に、豊岡市内を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する。ヤマト運輸のセールスドライバー(以下、SD)が神鍋高原の利用者に配達する宅急便をJR江原駅で路線バスに積み込み、神鍋高原の東河内バス停留所で担当SDに引き渡す。

地域の顧客には、地域のバス路線網が維持され、安定的に路線バスを利用できることで、病院やスーパーなど多様な施設へアクセスでき、生活基盤の維持・向上に繋がる。またヤマト運輸のSDが神鍋高原に滞在できる時間が増えるため、当日発送の集荷締め切り時間が13時から15時まで2時間延長されるなど、宅急便サービスをより便利に利用できるようになる。

全但バスは、路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線網の維持に繋がる新たな収入源を確保することが出来る。

ヤマト運輸は、従来お昼の到着荷物を取りにセンターに戻っていたSDの代わりに、全但バスが荷物を運ぶことにより、移動時間が大幅に削減でき、集配効率が向上し休憩時間が取りやすくなるなど、働く環境の改善が見込まれる。また、SDが神鍋高原に滞在できる時間が増えるため、顧客の要望に対しても柔軟に応えることができる。更に、日高センターと神鍋高原間の1日のトラック走行距離が往復約30q削減になり、燃料費やCO2排出量削減にも繋がる。

両者で連携を強化し、神鍋高原で集荷した路線バスでの輸送や、他路線での客貨混載、道の駅を活用した産物支援などを検討し、地域課題の解決と地域活性化に取り組んでいく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 企業の取り組み 【機関別】