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2017年05月25日

【知 識】NTT西日本とすららネット 「眠育」プログラムに関する共同トライアル実施


すららネットとNTT西日本は,睡眠改善および学習パフォーマンス向上を目指した「眠育」(※1)プログラムに関する共同トライアルをスタートする。NTT西日本は、もっと休める文化をつくる睡眠サポートプロジェクト「PeelsTM」を2017年5月より開始する「PeelsTM」の第一弾の活動となる。

日本は,OECD加盟国の中でも睡眠時間が最も短い国の一つでありながら,睡眠時間は減少傾向にある。睡眠は生活習慣病やうつ病等の健康上のリスクに加えて,日中のパフォーマンスへの影響も示されており,厚生労働省が睡眠指針を発表するなど,睡眠対策は社会課題として認識が広がっている。近年では学校教育現場で「眠育」の取り組みも見られ,不規則な生活の問題点の見直しによって成績向上や不登校生徒の減少などの成果が報告されている。一方,睡眠センサーや分析技術の開発も進み,CES 2017ではSleep Tech Marketplaceが初めて開かれるなど,睡眠管理・分析を行うテクノロジーが世界的に注目を集めている。

今回実施する共同トライアルでは,睡眠に関する知識教育を進めた上で,睡眠時のバイタルデータや学習履歴などの情報を収集し,総合的に分析して,生徒にフィードバックすることで,睡眠改善および学習パフォーマンスを向上させる「眠育」プログラムの実現性と有用性を評価する。

具体的には,「すらら」で学習している中学生を対象とし,初めに,気をつけるべき睡眠習慣や体内時計などの基本的な知識を付与する。その後,睡眠センサーを利用し,心拍数,加速度などのデータを測定し,NTT研究所の「睡眠状態推定技術」(※1)を活用することで,睡眠時間や入眠潜時(※2)などの睡眠状態を推定する。これらの睡眠状態と「すらら」から得られる学習量や学習速度,正答率等の学習データを統合的に分析し,導出された分析結果を基に,塾講師と生徒間で睡眠習慣に関する振り返りおよび目標設定を行う。このようなプロセスを提供することで,生徒に良質な睡眠習慣への意識付けを行い,生徒が日々,ハイパフォーマーであるための自己管理能力を身につけることを支援(※3)する。

※1 睡眠状態推定技術
NTTサービスエボリューション研究所が研究開発した,加速度から睡眠/覚醒推定,心拍数と加速度から睡眠段階推定を行う技術であり,NTTグループのAI技術「corevo(R)」の一つ。「corevo(R)」は,日本電信電話株式会社の商標

※2 入眠潜時
寝付きに要する時間。

※3 疾病の治療、診断及び予防目的ではなく,パフォーマンス向上を目的とした生活習慣支援を行うプログラム

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識