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2017年05月11日

【知 識】ラック、和大と和歌山県警 危機管理演習のコンテンツ開発


ラックは、サイバー犯罪対策の強化を目的として、和歌山大学と和歌山県警と共に、サイバー攻撃に対する危機管理演習のコンテンツ(以下危機管理演習コンテンツ)の開発および運用、演習や講演会等の実施で協力関係を構築することに合意した。

サイバー攻撃は自治体や企業、学校といった組織(以下組織)や個人などの属性にかかわらず手当たり次第に仕掛けられる。組織の保有する情報が貴重であるか否かに関わらず、標的型攻撃によって執拗に攻撃され、関連する組織を含め多大な被害に遭う危険と隣り合わせになっている。

このような現状に対して、組織ではネットワークを保護する対策を施し、コンピュータやIoT機器のウイルス感染、公開しているサーバーに対するセキュリティ対策が行われている。しかし、サイバーセキュリティに対しての知見、セキュリティ事案に緊急対応した経験を備えた実践的なセキュリティ人材の確保も重要である。組織のセキュリティ対策は、このようなセキュリティ人材が主導して経営層と職員・従業員を巻き込んで進めるひつようがあるが、知見と経験を併せ持ったセキュリティ人材の育成は容易ではない。特に、セキュリティ事案に関する対応経験を積むことは大変困難であり、多くの組織の課題となっている。

このような課題に対して問題意識を持つラック、和歌山大学と和歌山県警は、それぞれの知見や経験を持ち寄り危機管理演習コンテンツの開発および運用、演習や講演会等の実施を協力して進めることとなった。

ラックは、運営する「セキュリティ監視サービス」と「セキュリティ緊急対応サービス」の対応で得られた経験をもとに構築した「セキュリティ演習サービス」を提供し、セキュリティ人材の育成を支援している。これまでに蓄積された知見を今回の取り組みで共有することで、サイバー犯罪の対策強化に寄与すると同時に、提供サービスの拡充に活かす。

和歌山大学は、毎年5月に和歌山県で開催される「サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム」の中で「情報危機管理コンテスト」を10年以上にわたって実施しており、セキュリティ人材育成に必要な危機管理を学ぶ演習の機会を提供している。この「情報危機管理コンテスト」をより実践的なものとするため、ラックと共に取り組みに参画する。

和歌山県警は、2016年10月3日に県警本部内にサイバーセキュリティセンターを発足させ、サイバー犯罪への対処体制を強化した。サイバーセキュリティセンターの運営においては、犯罪捜査員の育成が急務であるため、危機管理演習コンテンツの開発に向けて捜査機関の視点から協力する。

今回の取り組みで開発される教材などの危機管理演習コンテンツは、ラックのセキュリティ演習サービス、和歌山大学が進める人材育成活動「情報危機管理コンテスト」、和歌山県警における捜査員育成で活用されるが、他の大学、警察組織、県内企業などへの提供も計画されており、サイバーセキュリティ人材と捜査員の育成を通じて日本のセキュリティ対策へ貢献する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 知識