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2017年03月27日

【流 通】ラック 不正送金などの対策を簡便に強固にする特許「スーパー乱数表」の普及活動を開始


ラックは、バンクガードが考案した本人認証/取引認証の特許「スーパー乱数表」を、金融機関やネットサービス企業へ導入するための共同プロモーションを開始した。またラックは、「スーパー乱数表」をサイトに組み込むためのソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)を提供し、円滑な「スーパー乱数表」の導入をサポートする。

総務省が公開している平成28年版 情報通信白書「各種ICTサービスの利用率」で示されているように、日本のインターネット利用者の79.9%がネットショッピングを、41.1%が株取引・オンラインバンキングサービスを利用するなど、これらサービスの利用が拡大している。一方、2016年9月8日に警察庁が発表した「平成28年上半期におけるインターネットバンキングに係る不正送金事犯の発生状況等について」において、インターネットバンキングに係る不正送金件数が857件、被害金額も約9億円にのぼると公表され、サイバー犯罪による被害が依然として発生している。また、被害金融機関の多くは地方銀行であり、個人口座の被害の約6割がワンタイムパスワード利用なしであるという点も公表されている。

不正送金事犯の多くは、犯罪者が利用者に成りすまして送金処理を行っている。インターネットバンキング利用者のパスワードや送金時に用いる乱数表などの情報は、フィッシング詐欺等のサイバー犯罪により簡単に窃取され、悪用されることが問題視されており、金融機関はワンタイムパスワードの導入や、不正送金ウイルスの活動を防ぐ専用ソフトウェアの配布などを行い、対策を進めている。しかし、これらの対策を導入するには多額な初期費用と運用費用が必要となり、中小規模の金融機関においては容易には導入できないと考えられる。また、利用者側もワンタイムパスワード機器の管理や専用ソフトウェアの導入も手間がかかり、使い勝手が悪くなることも普及の妨げになっている。

このようにインターネットバンキングなどの対策において、簡便ながら強固にする一方で利便性を損なわない対策が求められている。特許技術「スーパー乱数表」は、インターネットバンキングなどで活用されていた従来の乱数表と同様に、利用者それぞれに個別の乱数表を配布し、送金時に指定の情報を送信することで本人認証を行うが、「スーパー乱数表」では、従来のように0から9までの10種類の「文字」ではなく、1,000種類にも及ぶ「画像」を活用する。インターネットバンキング利用者は、指定された箇所の画像をランダムに配置された画像群の中から選択することで、送金を許可する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通