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2017年03月21日

【流 通】新潟市でマンホールの防犯・安全対策ソリューションの実証実験を実施


日立システムズはトミス、イートラストとともに、新潟市水道局および新潟市の協力を得て、マンホールの防犯・安全対策ソリューションの提供に向けた実証実験を実施した。その結果、無線通信技術「LPWA(Low Power, Wide Area)」を使用し、1キロメートル以上の無線通信が可能であることを確認した。

今回の取り組みは、日立システムズとトミス、イートラストが2016年5月に開始した実証実験の一環で、同ソリューションでは、マンホール内に危険物を設置されることや設備点検の作業員を事故から守るため、蓋の開閉状態や、有毒ガスの発生有無、水質・水量などの状態をセンサーやIoT技術を活用して監視し、マンホールの防犯・安全対策をトータルにサポートすることを目的としている。同ソリューションの実証実験開始当初は、特定小電力無線を活用していたが、マンホールの蓋を閉じた状態では通信距離に課題があった。実証実験を進めていく中で、この課題を解決する技術が求められていたところ、低消費電力で長距離通信を実現する無線通信技術であるLPWAに着目した。

そこで、新潟市にでLPWAを活用し、新潟市秋葉区役所の屋上に受信機を、新潟市水道局の管理する水道用マンホールに発信機を取り付け、さまざまな障害物がある実際の市街地での通信試験を実施した。その結果、受信地点から1キロメートル以上離れたマンホールでも、無線通信による監視が可能であることが確認できた。これにより、特定小電力無線の場合と比較し、通信距離だけでなく、導入や運用におけるコストを抑えた構成を実現できることが実証され、サービス実用化のめどがたった。

今後、日立システムズなどは、マンホールの防犯・安全対策ソリューションの早期提供開始をめざすとともに、水道事業体での安全対策、設備保全などでの貢献をめざし、漏水や流量、水質などを含めた遠隔監視の実用化に向け、共同での実証実験に取り組む。

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投稿者:gotsuat 09:45| 流通