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2016年11月01日

【知 識】古河キャステックとヒシヌママシナリー アルミホットチャンバーダイカストマシンを共同開発


古河機械金属グループの古河キャステックは、アルミ溶湯(溶解したアルミニウム)への鉄分溶出を抑制する特殊鋼『トケナイト』(特許取得製品)を用いたアルミ鋳造機「アルミホットチャンバーダイカストマシン(試作機)」をヒシヌママシナリーと共同で開発した。

従来、アルミダイカスト製品製造設備の鋳物素材として使用されている「ねずみ鋳鉄(FC250)」は、アルミ溶湯と反応し鉄が減肉する溶損現象が発生しやすく、射出廻りの消耗部品として使用する場合に寿命が短いことが課題となっていた。『トケナイト』はアルミ溶湯による鉄分溶損に対する耐性が強いことから、消耗部品の寿命を大幅に改善することが可能で、アルミ鋳造の新たな鋳造法となるアルミホットチャンバーダイカストマシンの開発に大きく貢献した。
『トケナイト』を採用したアルミホットチャンバーダイカストマシンは、従来アルミ鋳造過程で発生する鉄の溶損等によるコンタミが防止できることから、アルミ鋳造部品の高純度化が可能で、自動車用アルミダイカスト部品の薄肉化と強度向上の実現が期待できる。

古河キャステックは、引き続きアルミホットチャンバーダイカストマシンの共同開発を進めると同時に、アルミ溶湯耐溶損性に優れる『トケナイト』の販売を強化し、アルミ業界の抱える溶損問題に対し、用途開発を図る。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 知識