<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2016年10月07日

【環 境】凸版印刷 包材のフィルム使用量削減


凸版印刷は、透明バリアフィルム「GL BARRIER(ジーエルバリア)」で、従来のレトルト食品向けバリアフィルムに耐ピンホール性を付与した新製品「強靭化GL FILM(GL-AR‐MG)」を開発した。レトルト食品向けのバリア包材として平成28(2016)年冬にサンプル出荷、平成29(2017)年3月より発売を開始する。

「強靭化GL FILM(GL-AR‐MG)」は、レトルト食品向けのバリアフィルムとして展開する「GL FILM(ジーエルフィルム)」の酸素バリア性・水蒸気バリア性などのバリア性能はそのままに、基材のPETフィルムを改良し、ナイロンフィルムの性能に近づけた独自の強靭フィルムである。従来のレトルト食品向け包材は耐熱樹脂層、バリア層、補強樹脂層、ヒートシール層の4層構成が一般的であったが、同製品の開発により最少2層構成のレトルト包材を実現。従来のレトルト包材と比較して包材製造までのCO2排出量を25%削減できる。

超少子高齢化や共働き夫婦の増加に伴い、生活者の時短・簡単調理・健康志向へのニーズが増加し、特に常温で長期保存が可能なレトルト食品の市場は年々拡大しており、その包材市場は平成30(2018)年に約240億円規模と推察されている。レトルト食品など長期保存を必要とする食品包材には、内容物の品質保持のために酸素や水蒸気の透過を遮断する機能が必要で、一般的にアルミ箔が多く使用されている。しかし環境意識の高まりや電子レンジ対応商品の開発、品質保証のための金属探知機利用の需要増の伴い、非金属素材でアルミ箔同等のバリア性を有するバリアフィルムを用いたパッケージへのニーズが高まっていることが開発の背景として上げられている。

凸版印刷では従来からレトルト食品向けの包材を展開している。特に同社が独自開発した透明バリアフィルム「GL FILM」を用いたグレードは、その高いバリア性能により多数の採用実績がある。今回、従来製品の基材を独自改良し、突刺強度を40%向上。従来必要とされていた補強樹脂層が不要となり、レトルト包材製造までのCO2排出量を25%削減した。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:20| 企業の取り組み 【機関別】