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2016年09月28日

【物 流】資源エネルギー庁「省エネルギー技術戦略2016」を策定


資源エネルギー庁は、平成28(2016)年9月16日に省エネルギー技術の研究開発及び、普及を効果的に推進すべく省エネルギーに大きく貢献する重要分野を特定した「省エネルギー技術戦略2016」を公表した。
これは、「省エネルギー技術戦略2011」等をベースとしている。今回の主な改定ポイントはHEMSやBEMS等のエネルギーマネジメントシステムについてIoT等の新たな関連技術の動向を踏まえ、より広い概念となるよう見直しを行った。

省エネルギーに向けた取り組みを進めるため、@エネルギー転換・供給部門、A産業部門、B家庭・業務部門、C運輸部門、D部門横断、と5つの部門での技術開発の方向性を示唆した。

C運輸部門では、現状、最終エネルギー消費のうち23.1%を占め、旅客部門のエネルギー消費量が運輸部門全体の約6割、貨物部門が約4割であり、輸送モード別で自動車が約9割以上を占めている。このエネルギー消費を削減するには大半を占める自動車対策(自動車単体のエネルギー効率向上)と自動車利用形態の高度化(走行の円滑化)を進めることが必要である。さらに物流の省エネルギー化のためにサプライチェーン全体の効率化を実現する事が重要であることから、下記3点を重要技術として掲げ、主要な関連技術と方向性を示している。

1.次世代自動車等
民間企業の自主的開発を促す一方で、環境対策等を国家プロジェクトとして推進し、国際競争力を強化していくことを重要視している。平成42(2030)年までに次世代自動車の割合を50〜70%にすることを目指すとしている。
2.ITS等
「完全自動走行システム」を実現すべく技術の向上を図り、世界最先端のITSの構築を行うとしている。これにより安全走行の確保や最適なルート判断等の実現により交通渋滞の緩和等を達成し、平成42(2030)年までに世界一安全で円滑な道路交通社会を構築するとしている。
3.スマート物流システム
IT等の活用による貨物情報の共有化・システム化を行い、物流機能全体での効率化を図る技術開発の推進が重要であるとしている。また、物流結節点(港湾や貨物駅等の貨物の積替点)の荷役の効率化に繋がるビックデータの活用により物流サプライチェーン全体の効率最適化を実現する技術開発の推進と普及が必要であるとしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 行政関連