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2016年08月22日

【物 流】物流連「トラック幹線輸送における手荷役の実態アンケート調査」最終報告書公表


日本物流団体連合会(以下、物流連)は、物流業が直面する人手不足問題への取組みの一環として「トラック幹線輸送における手荷役の実態アンケート調査」の最終報告書をまとめ、平成28(2016)年8月10日に公表した。

同調査の経緯として、物流業界は労働力不足が懸念されており、具体的な対応策として機械化の推進を検討した。その結果、「大型トラック運転者による手荷役の問題」が指摘された。そこで、手荷役問題がトラック運転者不足の問題の一因と仮説し、物流連の傘下に「ユニットロードシステム小委員会」を設置し、トラック幹線輸送における手荷役問題を積載貨物のユニット化により軽減できないかを検討した。まずは実態把握のため、アンケート調査を行い、結果を踏まえた上で荷主や業界団体とのヒアリングや意見交換会を実施し、その内容を加えた。

アンケート調査の内容結果として、幹線輸送における手荷役作業に対する事業者の現状認識は、鉄道コンテナの9割超え、大型トラックの7割超えが、手荷役作業の実施が多いと回答している。手荷役が行われる理由の最多回答として「荷主が積載量を多くしたいから(パレット輸送を行うと積載効率が下がるため)」が挙げられた。しかし、手荷役で発生している作業費用は、費用を把握をしている半数以上の事業者が負担してもらうことができていないことが推測されている。

今後の取り組むべき課題として、労働力不足により、トラック運転者が無償で手荷役作業を担うこと自体が難しくなってきている実態を世間に発信する必要がある。そのためには物流事業者側は手荷役作業に関わる費用と労働実態を把握し置くことが求められる。荷主側との対話として、荷主企業の理解なしには手荷役作業削減の一助である「貨物のユニットロード化」を推進することは難しい。さらに発荷主と着荷主間の共通理解も必要となることから様々な機会を捉え、今後も物流事業者から荷主側の理解を得るための活動を継続していく必要があるとしている。

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投稿者:gotsuat 09:45| 物流事業者