<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2016年07月22日

【知 識】丸紅、昭和電工、千代田化工建設 3社で植物工場の海外展開を推進


丸紅、昭和電工と千代田化工建設は共同で、完全人工光型植物工場の海外展開を推進する。

植物工場とは、光、温度、湿度、養液供給などを屋内で人工制御し、年間を通じて計画的・安定的に野菜を生産する施設で、3社は、日照が不足または極端に変動する場所でも安定して栽培が可能な、完全人工光型の植物工場を推進する。昭和電工が開発した「S法(SHIGYO(R)法(※))」を活用することにより、高い生育速度と収穫量を実現することができます。また、照射するLED光の波長と強度を制御することで、野菜の味や硬さをコントロールすることもできる。

昭和電工は「S法」と栽培システムを提供する。国内や宇宙ステーションでの作物栽培の実証研究で培ったノウハウを活用して千代田化工建設は設計・調達及び管理を行い、丸紅は植物工場の推進及び市場開拓を行う。

植物工場は、北欧やロシアなどの日照時間が少ない地域、中東など水の確保が困難な地域、アフリカなど紛争で荒廃した地域にも有効で、レタスなどの葉物野菜を、季節を問わず毎日収穫することができ、食の安定供給に寄与する。

第一弾として、3社は、アラブ首長国連邦(以下「UAE」)最大財閥のAl Ghurair Group(以下「アルグレアグループ」)と共同で、2017年1月にドバイで植物工場の実証プラントを導入する。アルグレアグループが1年間のフィールドテストを行う。同グループは、植物工場での栽培ノウハウの蓄積、及び中東におけるマーケティングを行うとともに、商業用の大型工場についても導入を見込んでいる。

丸紅、昭和電工、千代田化工建設は、今回の実証プラントを、植物工場の導入を検討している顧客向けのショールームとしても利用し、中東を中心に植物工場の海外展開を推進する。

※S法(SHIGYO(R)法)
植物が生育するために行われる光応答(光合成、光形態形成など)には、植物の品種と生育時期によって、最適な赤色光、青色光の比率がある。S法とは、昭和電工製のLEDを採用し、最適化された赤色光と青色光を一定間隔で交互照射することにより、野菜の成長が早まり出荷サイクルの短縮、電気代の低減を実現できる栽培法

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識