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2016年06月01日

【物 流】物流連 第17回物流環境大賞の受賞者を決定


日本物流団体連合会(以下、物流連)は、平成28(2016)年5月12日に開催した選考委員会において、第17回物流環境大賞の受賞者等を決定し、同年5月26日に公表した。「物流環境大賞」は、物流連が平成12(2000)年度に制定し、近年は物流分野においても環境問題への対応が重要視されている中で、環境保全活動や環境啓蒙活動等の面で優れた功績を残された団体・企業又は個人を表彰する制度であり、環境施策の一層の推進を図るものとなっている。

第17回物流環境大賞では、物流環境大賞(1件)、物流環境保全活動賞(2件)、物流環境啓蒙賞(1件)、物流環境負荷軽減技術開発賞(4件)、物流環境特別賞(2件)に加え、当年度より新たに設定した、日本物流記者会賞の表彰が行われた。

物流環境大賞を受賞した飲料メーカーは、かねてから自社製品輸送においてモーダルシフトを積極的に推進していたが、内航海運を更に活用するために輸送量を含む輸送計画を早期決定する必要があった。自社製品であるペットボトルコーヒーの消費量は気温に大きく左右されることから日本気象協会が2015年来開発した「二週間先の気温情報」の活用により、輸送計画の早期かつ綿密な策定が可能となった。結果、内航海運を利用した出荷計画が立てやすくなり、モーダルシフトの増量が可能となった。モーダルシフトを推進することにより、船舶使用頻度を向上させ、CO2排出量削減を達成することにより、環境負荷軽減に貢献する仕組みを確立した。

その他、「物流環境保全活動賞」を受賞した宅配業者は、自治体・バス業者と連携し、路線バスに宅急便を積載して輸送する「客貨混載」を岩手県と宮崎県の一部地域で開始した。これは路線バスに一定量の宅急便を積載できるよう荷台スペースを確保し、トラックで運行していた区間の一部を路線バスに切り替えて輸送する取組みである。これによりCO2排出量の削減に繋がり、環境負荷低減を実現した。更にバス事業者にとってはバスの路線網の維持に繋がる新たな収入源の確保となった。自治体にとっては生活交通路線の安定化による地域住民の生活基盤の維持・向上と宅配業者の長時間滞在により、より地域に密着したサービスの提供が行え、環境負荷低減に留まらない幅広い効果を生み出している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 物流事業者