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2016年05月24日

【知 識】大阪大学と中外製薬が包括連携契約締結


大阪大学と中外製薬は、大阪大学免疫学フロンティア研究センター(以下、IFReC)と中外製薬による先端的な免疫学研究活動に関わる包括連携契約を締結した。

IFReCは、文部科学省が2007年度に開始した事業「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」に採択され、2007年10月に大阪大学内に発足した。免疫学研究の第一人者である審良 静男拠点長のもと、国内外から免疫学、生体イメージング、バイオインフォマティクス分野の世界トップレベルの研究者約30名が主任研究者として集結し、革新的な免疫学研究を遂行している。2011年3月には、新しい研究棟を大阪大学吹田キャンパス内に構え、優れた研究設備と研究に集中できる国際的な環境を提供している。IFReCの研究者は高い水準の研究を展開し、世界的に著名な学術誌へ論文を発表すると共に、権威ある国際賞を受賞するなど世界的に高く評価されている。

一方、中外製薬は、バイオ・抗体医薬品の国内リーディングカンパニーとして、2005年に国産初の抗体医薬品「アクテムラ」の開発に成功した。現在では、独自の抗体改変技術を用いたACE910(emicizumab)、CIM331(nemolizumab)の開発を進めている。今後は、新たな創薬技術の柱となる中分子創薬技術も駆使し、ファーストインクラス、ベストインクラスの医薬品の研究・開発に従事している。

この包括連携により、IFReCでは研究者独自の発想に基づいた基礎研究に専念できる学術環境が維持され、免疫学に関する先端的研究の成果の社会還元を目指すことができる。また、IFReCが有する世界最先端の免疫学研究と中外製薬が独自の技術で培った創薬研究のノウハウが組み合わされることで、基礎研究から臨床応用研究までの障壁が解消され、これまでにない免疫学分野における革新的新薬の創製が期待される。

IFReCと中外製薬は、今後、常時5〜10件の共同研究を推進することを目標にしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識