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2016年02月23日

【物 流】「第92回 トラック運送業界の景況感(速報)平成27(2015)年10月〜12月期」


全日本トラック協会は平成28(2016)年2月18日に「第92回 トラック運送業界の景況感(速報)平成27(2015)年10月〜12月期」を発表した。

同期は、原油等の原材料価格の低下と好調なインバウント消費による収益増等により企業業績は堅調に推移した。このような状況から、トラック運送業界でも軽油価格低下がコスト低減効果をもたらした。しかし、輸送数量の減少により、営業収益が減少、営業利益率は悪化傾向がみられた。

景況感の判断指数は▲18.2%(前回▲19.4%)から1.2ポイント改善した。標題の景況感を示すに当たり、5つの項目(@一般貨物、A特別積合せ貨物、B運賃・料金水準、C実働率等、D規模別及び取扱品目別・地域別)を挙げ、それぞれの項目別で指標を出している。また、トラック輸送業界では必要なドライバー員数を確保できない等の人材不足の状況下にある事から実態をより具体的に把握するため、上記5つの項目に追加して、人材不足と雇用状況について質問した。結果、必要な人材を確保できていない割合は全体の67.6%であり、人材不足による運行業務の影響として、「仕事を断る事がある」や「傭車依頼を増やす」、「ドライバーの時間外労働を増加させる事がある」が挙げられている。

同期の各項目で判断基準としている判断指標と前回からの改善ポイントは以下の通りである。

@ 一般貨物
・輸送数量 ▲16.5(2.9ポイント悪化)
・営業収入 ▲10.3(0.7ポイント改善)
・営業利益 2.4(3.4ポイント改善)

A 特別積合せ貨物
宅配貨物 
・輸送数量 ▲29.0(18.7ポイント悪化)
・営業収入 ▲29.0(11.8ポイント悪化) 
・営業利益 ▲19.4(2.2ポイント悪化)
宅配以外の特積貨物
・輸送数量 ▲30.4(7.8ポイント悪化)
・営業収入 ▲7.1(1.0ポイント改善)
・営業利益 21.4(5.3ポイント改善)

B 運賃・料金基準
・一般貨物 0.4(4.6ポイント悪化)
・宅配貨物 12.9(2.6ポイント改善)
・宅配以外の特積貨物 21.4(6.0ポイント悪化)

C 実働率等
・実働率 ▲13.4(1.1ポイント改善)
・実車率 ▲12.3(1.4ポイント悪化)
・雇用状況 78.8(5.4ポイント上昇)
・貨物の再委託(下請運送会社への委託割合) ▲3.8(1.8ポイント減少)
・経常損益 8.3(2.9ポイント改善)

D 規模別及び取扱品目別・地域別
・大規模事業者 ▲11.1(11.1ポイント悪化)
・中規模事業者 ▲13.9(0.7ポイント悪化)
・小規模事業者 ▲26.8(8.9ポイント改善)
・一般貨物
消費関連貨物 ▲8.8(1.1ポイント悪化)
建設関連貨物 ▲15.5(22.8ポイント改善)
機械関連貨物 ▲14.9(17.6ポイント悪化)
その他貨物  ▲26.3(3.3ポイント改善)

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:50| 物流事業者