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2016年02月18日

【流 通】ダイキン工業 心拍情報を測定するオフィスチェア型センサー開発


ダイキン工業は、人に負担をかけずに生体情報を測定する独自のセンシング技術『Airitmo(エアリトモ)』を応用し、座っているだけで心拍情報を測定できるオフィスチェア型センサーを開発した。三菱地所が東京・大手町にオープンするビジネス交流施設「3×3 Lab Future(サンサンラボフューチャー)」の次世代オフィスゾーンに同センサーを設置し、空調や照明などによる室内環境の変化とオフィスで働く人の心拍変動の相関を分析する調査を三菱地所と共同で開始する。今回の調査結果をもとに、将来的には同センサーを用いて快適性や生産性が向上し、仕事がはかどるようなオフィスの空気環境を実現する空調制御技術の開発を目指す。

近年、ウェアラブル端末を使って測定した生体情報が健康増進や快適性の向上に活用されるなど、センシング技術に対するニーズが高まっている。しかし、生体情報センサーの多くは体に器具を装着して測定する必要があるため、使用シーンや使用者によっては身体に負担がかかり、またその負担がストレスとなって本来の生体情報を正確に測定できないという課題があった。

『Airitmo』は、心臓の動きに伴う微かな体の振動を測定し、人に負担をかけずに心拍や呼吸などの生体情報を測定する。ダイキン工業は、これまでも布団やマットレスの下にセンサーを設置して睡眠の深さを測定し、空調を最適に制御する睡眠時専用のルームエアコンコントローラー『soine』や、座面の下にセンサーを設置してストレス度を測定するソファー式ストレス測定器『エアリトモ ソファータイプ』として実用化してきた。

『Airitmo』を応用し、今回、新たに開発したオフィスチェア型センサーは、座面に埋め込んだチューブ式の空気圧センサーが、座っている人の微かな体の振動の変化を検知します。信号処理することで、器具を身体に装着することなく座っているだけで、心拍数の変化を瞬時に測定することができる。

ダイキン工業は、2015年11月に技術開発のコア拠点「テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)」を設立し、異業種・異分野のユニークな技術を持つ企業・大学・研究機関との連携・提携を強化している。センシング技術は健康で快適な空気環境を実現する空調機の開発には欠かすことができない技術であり、TICにおける重要な研究テーマの1つです。今後も、新たな価値創造を目指して社内外の協創イノベーションを推進する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通