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2016年01月25日

【アジア】豊田通商 印・国営企業とレアアース原料売買契約締

豊田通商と、同社の100%子会社でレアアース生産会社 Toyotsu Rare Earth India社(以下、TREI)は、インド原子力庁100%子会社のIndian Rare Earth社(以下、IRE)と、レアアースの生産原料となる混合塩化希土調達について、三者間による2年間の供給契約を締結した。

TREIは、中国産レアアースへの依存過多を低減し、品質の良いレアアースの精製・供給を目的に2009年に設立された。2010年のレアアース開発および再利用などに関する日印政府間共同声明、2012年の両国政府間MOUが締結されて以降、レアアース生産に必要なモナザイトの原料供給元であるIRE、インド政府と原料供給交渉を続けてきた。

契約締結により、2016年1月から原料供給が開始される。IREは、漂砂鉱床からモナザイト鉱石を選鉱し、原子燃料の原料(ウラン、トリウム)を製造。TREIはそれらが取り出された後の副産物である混合塩化希土を購入の上、レアアース分離・精製事業を行う。年間取扱量は最大で4,000tのレアアース酸化物を予定している。

生産されるレアアースは、ネオジム、セリウム、ランタン、プラセオジウムの4種類で、2016年2月より生産を開始し、日本および欧米諸国向けに出荷される予定になっている。現在、確立されているレアアースを使わない代替技術の多くはディスプロシウムなどの中重希土類に集中しており、主要磁石原料であるネオジムなどは、今後さらなる市場成長が期待されている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| アジア