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2015年12月04日

【環 境】住友化学 CO2分離膜の実証試験に成功 設備導入に向けた検討開始


住友化学子会社のCO2 M-Techは、開発中のCO2分離膜の実証試験で良好な結果を得た。平成29(2017)年初頭を目途に、国内化学メーカーの工場内にCO2分離膜の商業設備を導入する検討を進めていくことで、同社と合意した。

住友化学が開発中の膜分離法によるCO2分離技術は、既存の化学吸収法に比べプロセス がシンプルでエネルギー消費を大幅に削減でき、かつ、設備の大きさを2分の1以下に小型化できる点が特徴である。住友化学は、平成25(2013) 年に合弁会社CO2 M-Techを設立し事業化に取り組んできた。平成26(2014)年5月から同社の愛媛工場で、また 平成27(2015)年9月からは国内化学メーカーの工場内にパイロット設備を導入し、実際のプラント稼働環境下での実証試験を行い、分離膜のCO2透過性能や耐久性などを確認した。

CO2分離技術は、主に水素の製造や天然ガスの精製において、目的のガスからCO2を除 去するために使われており、今後、水素エネルギーの利用拡大に伴い、需要の拡大が見込まれている。さらに、温室効果ガス削減の有望技術であるCCS(※)においても、コストの過半を占めるCO2の分離・回収コストを抑える観点から、住友化学が開発しているような「膜 分離法」の実用化が期待されている。
 
※ CCS Carbon dioxide Capture and Storage
CO2を回収し、地中に貯留する技術

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み 【機関別】