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2015年09月18日

【物 流】物流連 「大規模建築物の荷さばき施設の計画設計方法について(提言)」を国交省へ提出


日本物流団体連合会(以下、物流連)は平成27(2015)年9月14日、五輪大会の開催を契機に想定される大規模建築物の建造において、物流の視点により、どのような対策をとるべきなのかを検討すべく、「大規模建築物の荷さばき施設の計画設計方法について(提言)」を以下のように取りまとめた。

・荷さばき施設整備の目的
従来の大規模建築物では、多くの商品が搬入される半面、荷さばき施設が適切に整備されなかったため、貨物車の路上駐車による景観の悪化や交通渋滞が問題視された。それに伴い、景観の向上、交通渋滞の解消と共に、物流効率化によるコスト削減と付加価値増加による物流事業者の負担軽減、地域住民の安全安心な生活環境の確報や建築物・地区の価値向上などを目的としている。

・荷さばき施設の整備の協議によるメリットと段階ごとの進め方
最低限、施主・設計者・物流事業者で協議することにより、各立場でのメリット・デメリットや問題がわかり、早期対策ができる。
<進め方>
計画段階 → 設計段階 → 施工段階 → 運用段階
各段階で協議し、必要であれば、説明会やルールの設定を行う。


・大規模建築物の荷さばきに関する課題と設計基準案
1.車両出入口の必要な高さの確保
−車両出入口の高さ制限により貨物車両が入構できない
<設計案>
→出入口高さを原則として4トン車が出入りできる高さを確保するが、10トン車および コンテナ搬送車両の利用も想定する。 など

2.駐車・荷さばき用のスペースの確保
−荷さばき場の不足で、路上駐車に伴う事故と渋滞の発生や環境悪化、二人業務が起きる。
<設計案>
→「駐車スペース」と「車室周囲のスペース」以外、「搬送用通路や貨物仕分け場」「輸送や荷役のための用具置き場」などを確保する。 など

3.貨物用エレベータの設置
−貨物用エレベータの未設置や不足による渋滞や待ち時間発生
<設計案>
→人貨兼用エレベータを設け、人と貨物の優先時間帯を設け、ピーク時に対応する。など

4.館内動線の確保
−館内動線の不備により、円滑な搬出入が阻害され、人の移動との交錯が発生
<設計案>
→建物内の搬送通路での作業効率をあげるため、台車通行可能な幅を確保し、段差をなくす。そして、通路の廊下や壁面に養生、床素材を台車の動きやすい素材にし、移動の便利さを図る。 など

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 行政関連