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2015年09月08日

【物 流】国交省 宅配の再配達の削減に向けた受け取り方法の多様化を促進


国土交通省(以下、国交省)は平成27(2015)年8月25日、宅配の再配達関わる課題及び対策をまとめた

資料を公表した。環境省が行った調査によると、宅配便配達の走行距離の内25%は再配達のため費やされ

ていると考えられる大きな社会的損失が発生している。
基本的な考えとして、宅配便サービスとは、本来消費者(受取人)の玄関先での手渡しで行われるサービスで

あり、また、高齢化の進展に伴い、受渡しのニーズが増加すると見込まれるため、消費者が希望する場合に

は、受取方法の多様化等を通じて消費者の利便性を向上する等の観点から、検討を進める。

国交省は、昨今の宅配便取扱個数の伸びの主なる要因の一つとしてEC等の通信販売であることに鑑み、こ

れを念頭におき、新たな取り組みにより再配達の削減向けた課題を抽出するべく、「注文時」、「出荷時」

、「配達・受取時」の各段階毎に、宅配の再配達の発生する背景・要因、課題について整理をした。

<再配達発生要因>
「注文時」
・配達日次の指定に係る要因等
・受取方法(対面、宅配ボックス等)の指定に係る要因等
・発送方法(宅配便,いわゆるメール便等)の選択に係る要因等

「出荷時」
・注文時の日時指定・受取先の有効性に係る要因等
・梱包・発送方法に係る要因等

「配達・受取時」
・消費者の在宅等の対応に関する要因等
・受取場所等の制約に関する要因等
・配達の対応に関する要因等


<課題>

・受取方法の多様化等に係る課題
(1)受取人の自宅(集合住宅を含む)における受取環境の整備の促進
 1 集合住宅への受取環境の整備促進
 2 戸建住宅への宅配ボックス整備促進

(2)自宅、職場近辺等消費者の利便性の高い場所における開かれた受取場所の整備の促進
 1 コンビニエンスストアの受取場所としての更なる活用
 2 鉄道駅等の交通結節点や大規模集客施設受取場所としての活用

・受取の確実性を向上させる取組に係る課題
(1)消費者目線に立った配達日時・方法の指定・通知方法の改善等
 1 注文時・発送時における対応の改善等
 2 配達日時の事後変更、発送後の設定の容易化等配達時における対応の改善等

(2)消費者目線に立った配達方法の改善・進化等
 1 多様なライフスタイルへの対応のため、夜間・深夜等の配達実施
   (ドライバー負担経験及び作業受託者の確保も併せて検討)
 2 一定期間内の複数注文をまとめて発送
 3 複数個口の荷物の名寄せによる配達・管理手続きの一括化

その他、消費者の「物流へ積極的参加」促進に係る課題、企業間の連携促進に係る各課題を述べた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 07:40| 行政関連