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2015年08月28日

【環 境】NEDOプロジェクト成果のスパコンが消費電力性で世界ランキング上位を独占


NEDOプロジェクト(※1)において、PEZY Computingが開発した高性能プロセッサ「PEZY−SC」が、スパコン「Shobu(菖蒲)」「SuirenBlue(青睡蓮)」「Suiren(睡蓮)」に搭載され、スパコン消費電力性能世界ランキング「TheGreen500List」第1位〜第3位の上位を独占獲得した。

搭載された同プロセッサは、1チップ内に世界最大級1,024個の演算コアを有する事で超並列演算を可能とし、倍精度浮動小数点数演算1.5TFlops(※2)の演算性能を実現、プロセッサ単体で見た場合の消費電力効率が25GFlops/W(※3)で世界最高レベルの省電力性能を達成している。

スパコン「Shobu(菖蒲)」は、同プロセッサを合計1,280個使用、システム全体の理論性能として2PetaFlops級の演算能力を有し、平成27(2015)年7月に発表されたスパコン性能ランキングの絶対性能を競うTop500リストにおいて160位にランクイン。同8月1日、このTop500リストを省電力性能が高い順になったGreen500リストが発表され、システム全体の電力効率として7,031MFlops/Wを記録し、世界1位にランクインした。同様に、「SuirenBlue(青睡蓮)」が6,842MFlops/W で2位、「Suiren(睡蓮)」は6,217MFlops/W で3位にランクインした。

現在、スパコン、サーバーに代表される高性能コンピュータシステムを総括したHPC(HighPerformanceComputing)分野においては、その演算能力の向上だけでなく、電力効率の改善がより一層強く求められている。今回、高性能と低消費電力を両立したPEZY−SCプロセッサを用いる事で、小型ながら省電力・高性能なコンピュータシステムが実現できる事が実証された。


※1 NEDOプロジェクト
戦略的省エネルギー技術革新プログラム/実用化開発「パンプレス3次元積層技術を用いた省電力メニーコアプロセッサの開発」(平成24(2012)年〜平成25(2013)年)

※2 Flops
Floating−point operations per secondの略。1秒間に実行できる浮動小数点数演算の回数。1TFlopsの場合、1秒間に1Tera(テラ:1兆(10の12乗))回の浮動小数点数演算を行う事を意味する

※3 Flops/W
電力1ワットあたりでの演算量(Flops)を示す指標。1GFlops/Wの場合、1Wの電力を用いて1秒間に1Giga(ギガ:10億(10の9乗)の単位)回の浮動小数点数演算が行える事を意味する

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 07:45| 環境配慮型施設・設備【取り組み内容別】