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2015年08月06日

【環 境】東芝 シンガポール鉄道事業者の車両に永久磁石同期モーターシステムが採用

シンガポールの鉄道事業者であるSMRT(エス・エム・アール・ティ)社のC651系車両19編成向けに、東芝の永久磁石同期モーター(以下、PMSM)を用いた駆動システムの採用が決定した。同システムは、東芝とSMRTのエンジニアリング子会社であるシンガポール・レイル・エンジニアリング(Singapore Rail Engineering、以下SRE)との合弁会社レイルライズ(Railise Pte. Ltd.)を通じて納めるもので、レイルライズへの納入は平成28(2016)年に開始される予定である。

今回、納入するのは、シンガポール国内でノース・サウス・ラインと呼ばれるジュロン・イーストからマリーナベイまでの約45キロを結ぶ路線およびイースト・ウェスト・ラインと呼ばれるジュークーンからパシリスまでの約57キロを結ぶ路線を走行する更新車両に搭載するシステムである。

PMSMは、回転子に永久磁石を用いることにより、97%以上の高いエネルギー効率を達成しており、また、モーター内部の発熱量が減ることから、モーター内部を密閉し自己放熱によって本体を冷やす「全密閉・自冷式」の冷却方式の採用が可能となり、騒音の低減、メンテナンスの簡素化を実現している。

東芝は、平成25(2013)年7月にSMRTのC151系車両における駆動システムを396車両分受注しており、また、平成26(2014)年10月には、PMSMのグローバル市場における販売拡大を目的にSREとの合弁会社「レイルライズ」を設立した。今後、シンガポールでの実績をもとに、海外の鉄道事業者へPMSMなど省エネ性能の高い鉄道システムを提案することで、交通システム事業のグローバル展開を加速していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:56| 企業の取り組み 【機関別】