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2015年07月24日

【物 流】国交省 「海事レポート2015 未来を拓く、海が拓く。」を発行


平成27(2015)年7月17日、国土交通省は「海事レポート2015 未来を拓く、海が拓く。」を発行した。同レポートは、海事行政の多分野について各種データと現状分析を踏まえ、直面する政策課題への対応をとりまとめて毎年度発行しているものである。

この中で、海事行政の重要課題のひとつとして「内航海運・内航フェリーの活性化」を挙げている。内航海運は国内貨物輸送の約4割を担っているほか、石油等の産業基礎物資の約8割を輸送するなど、日本経済を支える基幹的な物流産業である。中でもフェリーに関しては、環境にやさしい輸送モードであることに加え、トラックドライバー不足により更なる利用増が見込まれている。今後も内航海運が安定的な輸送確保と物流の大動脈としての役割を果たすため、カボタージュ制度(※)を維持しつつ、予算や税制措置を施してモーダルシフトに向けた取組の推進を図るとしている。

また、海事の現状とその課題としては、外航海運の現状を言及。平成26(2014)年の外航海運は、中国をはじめとする新興国の景気減速などにより不安定な状況が続いたものの、欧米諸国での緩やかな景気回復、燃料油価格の低下など、外航海運を取り巻く事業環境に改善が見られた。今後は燃料油価格が低水準で推移していることなどにより事業環境の更なる改善が見込まれるが、不安定な中東情勢による原油価格の反発や、ブラジルを中心とした新興国の景気減速の動きといった懸念事項もあるため、引き続き注視すべきだとした。

※カボタージュ制度
 自国の沿岸輸送、内航海運は自国船に限るというルール
 (日本内航海運組合総連合会ホームページより)

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投稿者:gotsuat 09:50| 行政関連