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2015年05月22日

【物 流】経産省 「コンテナラウンドユース推進に関する報告書」


平成27(2015)年5月12日、経済産業省は「コンテナラウンドユース推進に関する報告書」をとりまとめて公表した。

コンテナラウンドユース(CRU)とは、輸入に用いた後のコンテナを空のまま港に戻さず、そのまま輸出に用いることや、近隣のデポに返却してそれを再使用することで空コンテナの無駄な輸送をなくす方法である。省エネ(CO2排出量削減)効果だけではなく、輸送の効率化やトラックの実車率・回転率向上、ドライバー不足への寄与等の効果が期待されている。しかしCRUを推進するには、輸送事業者自らの顧客間でのマッチングに限定されるため規模を拡大しにくいことや、待機時間の発生による運行効率低下のリスク等、課題も多くある。そこで、これらの課題解決に向けて次の3つの方向性を掲げた。

1.CRUの規模拡大
まずはCRUの参加者を増やしてコンテナの母数を増やし、情報共有方法の確立と複数荷主間連携を行うことが有効である。その上で、輸出企業・輸入企業ともに複数によるCRU実施の仕組みを構築し、複数の荷主が参加しやすい仕組みを作る。

2.効率的運用方法の普及
新規に実施を検討する主体に対して先進事例の情報を発信・共有することで、事前準備に必要な作業を減らす。

3.既存施設・設備の活用及び整備
既存の輸送事業者がもつ拠点やJR貨物の駅等のインラントデポ(ICD)としての機能を持つ施設の活用を検討する必要がある。また、ICDの施設整備を進めることも重要である。

以上を踏まえた上で、CRUを推進していくには様々なチャネルの活用による情報発信や運用上のノウハウを普及し取り組みやすくする必要があるとし、具体的方策には催事の開催や地方自治体の取組との連携を挙げた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:55| 行政関連