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2015年05月19日

【アジア】ダイキン工業 タイで空調機の冷媒転換を支援する経産省のプロジェクトに参画

ダイキン工業は、タイ国内において空調機の冷媒転換を支援する経済産業省のプロジェクトに参画し、現地空調メーカー12社への技術支援を2015年4月27日より開始した。

このプロジェクトは、モントリオール議定書多数国間基金を活用した新興国支援の積極的な推進という方針のもと発足したもので、2012年12月に同基金の執行委員会により承認を受けている。

新興国では、モントリオール議定書に基づき、オゾン層保護に加え温暖化影響の少ない冷媒への転換が急がれている。タイにおいても、従来使用していたHCFC22からHFC32(R32)への転換を2017年までに完了する方針が打ち出されている。

経済産業省は、オゾン層保護および温暖化対策と新興国支援の観点から、資金面だけでなく技術面でも新興国の環境対策を支援する方針のもと、タイ側からの要請を受け、冷媒転換支援プロジェクトへの協力を推進してきた。同プロジェクトは、タイの空調メーカーが自力でHFC32を使った空調機を開発・製造・販売できるようになることを目的としている。ダイキン工業を含めた数社へプロジェクト参画の打診があり、世界で初めてHFC32をエアコンに採用した同社が中心となって支援することとなった。

ダイキン工業は、冷媒特性などの基礎知識や、生産設備の安全教育に加えて、据付・メンテナンス等の指導を行います。現地メーカー各社が空調機の生産設備を整えた後も、冷媒転換の進捗状況に合わせて支援する。全体のスケジュール調整や企画のサポートをダイキンインダストリーズタイランド社が、据付やメンテナンスの指導をサイアムダイキンセールス社がそれぞれ担当する。

ダイキン工業はこれまでも、オゾン層保護および温暖化影響や安全性などを総合的に判断し、ルームエアコンや業務用エアコンにはHFC32が最適な冷媒だと考え、国連機関や世界各国との情報交換、セミナーでの技術情報の提供なども行い、国際機関や各国の意思決定を支援してきました。2011年9月には、HFC32の普及促進のために、当社の保有する「HFC32を使用した空調機の製造・販売に不可欠な基本特許」の途上国への無償開放を実施した。

ダイキン工業は、今後も引き続き、冷媒開発から機器開発までを行う唯一のメーカーとして、冷媒や機器の生産・施工・サービスなどに係る必要な情報提供や技術支援を行い、温暖化影響が低い冷媒への代替を促進することで、地球温暖化抑制に貢献する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:13| アジア