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2015年04月07日

【物 流】国交省 「物流事業者におけるKPI導入のあり方に関する検討会」を開催


平成27(2015)年3月19日、国土交通省は第4回「物流事業者におけるKPI(※)導入のあり方に関する検討会」を開催した。同検討会では、今後KPIの利用を検討している物流事業者と、物流事業者と連携して物流の改善を目指す荷主企業の双方に利用されることを考慮して作られた「物流事業者におけるKPI導入の手引き」の案とその概要版が公開された。

この手引きでは、KPIの利用で得られるメリットを3点挙げた。

1.問題を可視化できる
KPIの活用で主要な業務プロセスの良い点・悪い点を可視化することで改善を進められる。

2.コミュニケーションが促進される
立場の異なる複数の担当者が関わる物流では、KPIを関係者間で共有することで客観的なデータをコミュニケーションツールとし、合理的・効率的に業務改善を進めることができる。

3.合理的で公平な評価に繋がる
物流事業者は、客観的・定量的なKPIを用いることで合理的で公平な評価を荷主から得ることができる。

検討会では手引き(概要版)案に掲載されている物流事業者のKPI利用事例がいくつか紹介された。ある3PL事業者は、業務オペレーションの見直しや繁閑差、受注パターン等の社外要因を分析したり、ミスを要因別に分けたりして生産性やミス指標のKPIを活用しているという。

また、物流業界においてKPIが必要である理由として、トラックドライバー不足等の厳しい現状の打開を挙げた。物流業界は燃料価格の高騰等により厳しい状況下にあり、この打開には物流事業者の自主的な経営効率化への取り組みと、荷主に起因する物流の非効率性等の解決への取り組みが必要で、双方の解決にKPIの導入が有効であるとしている。

今後のKPI導入の普及については、国交省のホームページへの手引きの掲載などで広く周知し、物流事業者の業務改善を進めていくとしている。

※KPI Key Performance Indicator(s)
重要業績評価指標のこと

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:37| 行政関連