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2015年03月05日

【環 境】日本郵船とMTI、コンテナ船の省エネ運航を推進、23%のCO2削減効果を検証


日本郵船およびMTIは、船舶の省エネ運航を推進するため就航コンテナ船を対象に船型改良工事を実施し、実航海における解析で推定値を上回る23%の二酸化炭素(CO2)削減効果を検証した。

昨今、省エネ運航が一般的となってきており、コンテナ船も建造時に想定されていた航行速度より低速域で航行する傾向にある。こうした中、日本郵船グループではバルバスバウ(※1)の改造や船体付加物"MT-FAST" (※2)の設置などにより、就航船を低速運航仕様に改良し、推進性能の改善を図ることでCO2削減の深度化を行うべく、平成25(2013)年夏から研究を進めてきた。

平成26(2014)年6月の改良工事実施後、半年間にわたり実航海データを取得。このビッグデータの性能解析を行った結果、推定値を上回る23%ものCO2削減効果を確認した。
同工事に関する研究はMaritime and Port Authority of Singaporeによる補助金「Green Technology Programme」の交付対象となり、また日本海事協会の「業界要望による共同研究」としても採択されるなど、環境負荷削減のための本格的な研究として期待されている。

※1 バルバスバウ
本船の喫水線下の船首部分に取り付けられた、丸く突出したバルブ状の突起物。船が進む際、波を起こすことによって受ける抵抗を打ち消す効果がある。

※2 船体付加物"MT-FAST"
船体付加物とは水面下の船体に物体を取り付け、損失したエネルギーを回収する装置。"MT-FAST"は、平成20(2008)年にMTIとツネイシホールディングスが開発した船体付加物で、プロペラ前方に複数の翼を取り付けることで、プロペラの回転から生まれる旋回流による損失エネルギーを回収する効果がある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 企業の取り組み 【機関別】