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2015年01月08日

【流 通】コロナ 地中熱ヒートポンプの工事費を4分の1にする工法を開発


コロナ(本社:新潟県)は、地中熱を利用したヒートポンプを導入する際に必要な工事費用を従来の同社製品を使用した場合と比較して約4分の1に低減する、業界初(2015年1月6日現在)の新工法「パイルファイブシステム」(※)を開発した。

地中熱とは浅い地盤中に存在する低温の熱エネルギーで、再生可能エネルギーの1つとされており、石油などに代わるクリーンなエネルギーとして近年注目されている。地中の温度は年間を通して一定であることから、冬場は外気温度よりも地中温度が高くなり、この温度差をヒートポンプに利用して効率的な暖房を行うことができる。

ただし、従来の同社製品を使用した地中熱を利用したヒートポンプで6キロワットの暖房出力を得るためには、地中を約100メートル掘削して採熱管(地中と熱をやり取りする熱媒体)を埋設する必要があり、初期導入費用の高さが大きな課題とされてきた。

「パイルファイブシステム」では、地中熱と空気熱を組み合わせた同社商品「GeoSIS HYBRID(ジオシス ハイブリッド)」を使用するとともに、一般的な地盤改良工事用の鋼管杭を地中10メートルの深さに5本打ち込んで採熱管を埋設する。

「GeoSIS HYBRID」により従来の約半分(合計50メートル)の掘削で8キロワットの暖房出力が得られる。また、一般的な地盤改良工事では4メートルから10メートルの鋼管杭を20本から50本打ち込むが(当社調べ)、採熱管の埋設用として5本追加するだけなので、工事費用は従来の約4分の1(※1)に低減される。なお、採熱管は自動車1台分よりも小さなスペース(1.8メートル×3.5メートル)に設置することができる。

新工法により初期導入費用が大幅に低減され、今後、地中熱ヒートポンプが身近な存在になることが期待されます。当社は今後も地中熱利用に対する認知度の向上を図るとともに、設備のさらなる高性能化等を進めることで普及に努めてまいります。

※:GeoSIS HYBRID(HYS−AG08X)との組み合わせにおいて。次世代省エネ基準III地域以南で用いることのできる工法です。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:54| 流通