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2014年11月06日

【知識】KEIとNEC ダッカ市で公共交通機関料金システム統合プロジェクト開始

片平エンジニアリング・インターナショナル(以下 KEI)と日本電気(以下 NEC)は、 国際協力機構(以下 JICA)が実施する技術協力プロジェクト「ダッカ市都市交通料金システム統合のためのクリアリングハウス設立プロジェクト」を共同で受注し、現地での作業を開始した。 クリアリングハウス設立プロジェクトは、バングラデシュ国ダッカ市における複数の公共交通機関を共通のICカードで利用できる交通料金徴収システム(クリアリングハウス)を構築し、交通の円滑化を目指すものであり、2015年10月の試験導入開始を計画している。

KEIとNECは、NECが日本国内で培ったSuicaなどのIC乗車券システム構築ノウハウ・技術を応用し、ダッカ都市交通調整局(DTCA)や現地ソフトウェア開発会社と連携してクリアリングハウス構築を推進する。 近年、ダッカ都市圏では経済活動の活発化に伴い、人口は現在の約1500万人から2025年には2000万人以上に拡大することが見込まれている。現在の都市交通は道路交通に依存していることに加え、経済成長に伴う自動車の普及拡大により、交通渋滞・環境汚染が深刻な問題となっている。これらの解決のため、高速バス輸送システム(BRT、2017年末開業予定)や、軌道系都市交通システム(MRT、2019年中に一部開業予定)など、大量輸送交通システムの整備が計画されている。

「ダッカ市都市交通料金システム統合のためのクリアリングハウス設立プロジェクト」は、バングラデシュ政府のイニシアチブとJICAの協力のもと、KEIとNECが推進します。両社は、ダッカ市における路線バスや、今後計画されているBRT・MRTなどの公共交通機関を共通のICカードで利用できる環境を実現するため、ICカード発行・ID管理・清算などを行う交通料金徴収システム(クリアリングハウス)を構築する。なお、現地に技術・ノウハウを移転するため、DTCA職員の育成や現地ソフトウェア開発会社を活用したシステム構築を行う。

クリアリングハウスは当初DTCAが運営予定だが、将来的にはシステム利用料の収入に加えてICカードを電子マネーなどにも展開することで、自立的・安定的に運営できる体制を目指す。 なお、今回のプロジェクトでは、KEIが新興国への専門家派遣実績やバングラデシュ国における過去のプロジェクト遂行経験を活かし、プロジェクトの取り纏めを行う。NECはSuicaをはじめ、日本国内での多数のIC乗車券システムの構築ノウハウを活かし、交通料金徴収システムの設計・構築支援を行う。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 16:35| 知識