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2014年06月10日

【環境】三菱重工業 大幅な省エネ・環境負荷低減を実現した貨客船を下関造船所にて引渡し



三菱重工業は、平成26(2014)年6月4日、貨客船「橘丸(たちばなまる)」を同社下関造船所で東海汽船に引渡しを行った。

同船は、高効率推進システムの採用により、大幅な省エネ・環境負荷低減を実現した「スーパーエコシップ」であり、快適性や安全性も図っている。

推進システムは、2種類のプロペラを前後に直線配置し、二重反転させる「タンデム・ハイブリッド型CRP推進方式」を採用。従来の2軸推進方式に比べ船底の付加物が減った為、水中の抵抗が大幅に減少。また速度制限のある海域では、燃料性能に優れた低速ディーゼル機関のみを使用した推進に切り換える事により、さらに省エネ効果を高める事ができる。結果、推進システムの省エネ性能は、現在就航中の東海汽船貨客船と比べ15.6%改善している。加えて、主機関の低速ディーゼル機関において電子制御燃料噴射装置を搭載、燃料燃焼効率が向上し排ガス中のCO2とNOxが減少。排ガスの熱を有効利用する装置も搭載している。

一方、主機関が1基となり、必要出力を静粛性が高い電気推進と分担して確保することで低騒音、低振動を実現。快適性も向上している。さらに、船首の横方向推進用スラスター(バウスラスター)に加え、アジマス推進器が船尾の横方向推進用として活用することができ、利着岸の安全性と迅速性も向上する。

起工は平成25(2013)年3月、同年11月に進水。平成26(2014)年6月27日より東京と伊豆諸島を結ぶ航路に就航する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 08:46| 企業の取り組み 【機関別】