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2014年04月30日

【環境】東北大と日立など 災害に強いストレージシステム技術を開発

東北大学電気通信研究所、日立製作所、日立ソリューションズ東日本は、インターネットなどの広域網が途絶し、被災地からクラウドストレージが利用できないような大災害時でも、被災地内でデータを保護し、継続した情報サービスの提供を実現できるストレージシステム技術を開発した。 情報化社会の急速な進展により、様々な情報を取り扱う社会インフラの重要性はますます大きくなっている。情報サービスに必要なデータを格納するストレージシステムにおいても、サービスの継続的な提供を意味する可用性の確保は重要であり、インターネット等の広域網を介して遠隔地にデータを複製する事で局地的な災害からデータを保護するクラウドストレージなどが提供されているが、東日本大震災では、ネットワークシステムの損壊により、遠隔地に複製された情報へのアクセスが不可能となる事象が発生した。これにより、広域のネットワークシステムが損壊した場合においても、災害発生直後に必要となる住基情報や医療情報等の重要なデータの可用性の確保が課題である事が明らかになった。 このような背景のもと、東北大、日立、日立ソリューションズ東日本では、新たに開発したデータ複製技術である「リスクアウェア複製」により大災害時にも情報を安全に保存して高いデータ可用性を実現できるストレージシステム技術を開発した。 「リスクアウェア複製」は、国や県などの限定した範囲内で地理的に分散した複数のストレージ装置からなる地域分散型のストレージシステムにおいて、拠点間の距離や海岸からの距離が近い方が危険と判断して危険度の推定を行い、被災する可能性がより低い拠点にバックアップデータを複製する技術である。これにより、地震や津波などの大災害により莫大な被害を受け、インターネットなどの広域網が途絶えた場合でも、近隣のストレージ装置に残るデータを使って情報サービスを提供する事か可能である。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:10| 企業の取り組み 【機関別】