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2014年04月21日

【環境】ダイキン 耐高電圧性・高容量化に優れたリチウムイオン電池用バインダーを開発

ダイキン工業は、耐高電圧性・高容量化に優れたリチウムイオン電池用のフッ素系正極用変性PVdFバインダー『VW700シリーズ』を開発した。平成26(2014)年7月より順次出荷、販売を開始する。 フッ素系バインダーは、リチウムイオン電池の正極活物質の接着剤として『PVdF』が使用されており、今回開発した商品を使用することで、これまで実現できなかったリチウムイオン電池の高容量化(4.4V以上の高電圧時での使用)を可能にし、電池の寿命も従来より10%改善した※1。 リチウムイオン電池の高容量化を行うには、電極の高密度化、NMC(ニッケルマンガンコバルト酸化物)などのニッケル系正極材の使用による高電圧化が必要です。通常のバインダー材料では、4.4V以上の環境で高容量化を図る場合、電極が固くなり割れが生じたり劣化することがある。また、ニッケル系正極材を使えば電極作製用の塗料がゲル化を起こす※2ことで電極作成が困難になってしまう等の課題があった。 今回開発した『VW700シリーズ』は、分子構造に耐酸化性の優れたユニットを導入するなど、同社の得意とするポリマー変性技術を応用することで下記の特長を有しており、 従来品の課題を解決することが可能になった。 ・高電圧でもバインダーが劣化しにくく、電池が長寿命化 ・バインダーの柔軟性が高く、高密度化しても固化、割れが発生しにくい ・ニッケル系正極材使用時にもゲル化せず、生産性が向上 ※1 4.4Vでの充放電を200回繰り返した時の充電容量の保持率が約80%から約90%に改善 ※2 ゲル化した塗料

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 08:37| 企業の取り組み 【機関別】