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2013年09月25日

【知識】電気化学工業 エス・イー・アイ社と資本提携を強化





 電気化学工業とエス・イー・アイ(以下「エス・イー・アイ社」)は、リチウムイオン二次電池(以下「LiB」)の性能向上に欠かせない電極材料の高導電化技術(=低抵抗化技術)を中心とした電極材料技術開発に関し、電気化学工業が保有するエス・イー・アイ社の発行済み株式の持分比率を4.5%から15%へ引き上げ、筆頭の澤井岳彦氏に次ぐ第2位の出資者となることにより、さらに提携を強化し、その開発を加速することに合意した。

 エス・イー・アイ社は電極材料の高導電化設計技術を有し、リン酸鉄リチウム(以下LFP)の基本特許を保有するハイドロケベック社(カナダ)と共同開発を行っている。電気化学工業はこれまでに、エス・イー・アイ社と資本提携を通じて、LFPとカーボンナノファイバー及び電気化学工業製品である「デンカブラック(R)」(アセチレンブラック)を特殊複合化することにより、LFPの導電性を飛躍的に向上させ、放電レートや充放電サイクルの向上を実現してきた。

 今後特に需要伸長が期待される車載用LiBの正極材では、ニッケルマンガンコバルト三元系やマンガンスピネル系に代表される高容量、高出力系材料が主流となると見込まれており、負極材料においても、新たな高性能電極材料が模索されている中、導電性の向上は将来にわたって求められる最重要課題のひとつであると考えられる。
 電気化学工業は、同社千葉工場にLiB向け超高純度アセチレンブラック専用工場を新設し格段の品質の向上を図り、万全な供給体制を構築していくとともに、エス・イー・アイ社とのさらなる資本提携強化を通じて、電極材料全般の導電性向上技術の開発を加速させる。また、さらにはLiB関連部材全般のソリューションを提供していくことを目指す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 08:38| 知識