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2013年09月19日

【知識】エーザイ 米研究子会社と東欧・創薬研究会社が新規抗がん剤創出で共同研究契約締結





 エーザイは、米国研究子会社H3 Biomedicine Inc.(以下H3 Biomedicine)が、東欧最大の創薬研究会社の一つであるSelvita S.A.(以下Selvita)と、新規抗がん剤の創出に向けた共同研究契約を締結した。 同契約に基づき、両社は特定の遺伝子状態により悪性化したがんに対して、創薬ターゲットとなるリン酸化酵素(以下、キナーゼ)を同定および精査し、そのキナーゼを標的とした新規抗がん剤の創出をめざす。

 近年のヒトがん遺伝子研究の進展により、新しいがん治療コンセプトにつながる有望な創薬ターゲットが明らかにされてきている。H3 Biomedicineは、がんの根本原因にあたる遺伝子を同定し、その遺伝子状態をもつ特定のがんに高い有効性を示す薬剤の開発をめざしており、その創薬アプローチを支える基盤技術として、膨大な遺伝子情報を解析する独自のバイオインフォマティクスおよび創薬標的の妥当性を検証するターゲットバリデーション技術を保有している。一方で、Selvitaは2008年以来、独自のキナーゼ探索プログラムに取り組み、現在、世界でも有数のキナーゼ探索技術基盤を築いている。この共同研究は、両社の基盤技術を補完的に融合し、がんの遺伝子情報に基づいた創薬標的としてのキナーゼの同定と、その標的に対する創薬研究を加速するものである。

 H3 Biomedicineは、最新のヒトがん遺伝子情報に基づいて創薬ターゲットを同定し、前臨床、臨床研究を通じた創薬ターゲットの妥当性検証(POC)を達成することで、画期的な新薬を確度高く創出することをめざす。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:52| 知識