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2013年08月19日

【アジア】三菱重工 インドで超臨界圧ボイラーと蒸気タービン各2基の中核機器を受注

 三菱重工は、インドのラジャスタン州電力会社(以下RRVUNL)が建設する高効率石炭火力発電所向け出力66万kWの超臨界圧※ボイラーおよび蒸気タービン各2基の中核機器を受注した。ラジャスタン州の州都ジャイプールの南南西約300kmのチャブラ(Chhabra)に2基建設するもので、プラントは2016年後半から順次運転を開始する計画である。

 今回のプロジェクトは三菱重工がインドの建設・重機最大手のL&Tと設立した2つの合弁会社を通して受注したもの。このうち、ボイラーの製作・供給は合弁会社L&T−MHIボイラー社(L&T−MHI Boilers Private Limited)が、また、蒸気タービン発電機の製作・供給はもう一つの合弁会社L&T−MHIタービン・ジェネレーター(L&T−MHI Turbine Generators Private Limited)がそれぞれ手掛け、同社はこれら2社に対し蒸気タービンのローターやボイラー耐圧部などの中核機器を製作・納入する計画。三菱電機も同様に発電機の中核機器をL&T−MHIタービン・ジェネレーターに納入する。取扱商社は丸紅となる。

 ラジャスタン州政府所有の発電会社のRRVUNLは2000年7月にラジャスタン電力庁を再編成して発足したもので、経済発展に伴い急増する州内の電力需要を賄っている。

 ボイラーと蒸気タービンの合弁2社は2007年の発足以来、順調に事業を拡大、これまでの受注件数は今回の受注を含め、超臨界圧ボイラーが5サイト向け計13基、蒸気タービンが6サイト向け件計15基に達している。
 三菱重工は今後も、この合弁事業を通じて、高効率石炭火力発電設備の受注活動を積極的に展開し、インドでの安定的な電力供給とCO2排出抑制などの環境改善に貢献していく。

※超臨界圧=水は374℃、22.12Mpa(大気圧の約220倍)の臨界点を超えた環境下で、液体と気体の両方の性質を備えた活発な状態(超臨界水)となり、水蒸気に連続して変化する。超臨界圧のボイラーおよび蒸気タービンは、この臨界点を超える約600℃、大気圧の約250倍の状態で運転する。


※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:00| アジア