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2012年11月30日

【知識】情報通信研究機構 フランス国立宇宙研究センターと研究協力協定を締結

情報通信研究機構(以下:NICT)とフランス国立宇宙研究センター(※1 以下:CNES)は、CNES本部(パリ)において、情報通信技術分野、とりわけ、宇宙技術とそのアプリケーション分野に関する研究協力の枠組みを定めた研究協力協定を締結した。

NICTとCNESは、衛星を用いた通信分野、時間・周波数計測分野及び地球環境のリモートセンシング分野において共通の関心を持っており、その一つとして、衛星通信ネットワークにおいて膨大なデータ量を伝送可能とする宇宙光通信技術(※2)に注目している。

今回の研究協力協定の締結を基に、今後、低軌道衛星から地上への通信回線に適した選択肢として考えられている1.5μm帯における光通信を用いた光地上局による宇宙実験の実施について検討するほか、上記の分野において共通のテーマを特定しながら、情報の交換、研究者の交流、共同研究及びワークショップの開催等、効果的に研究協力を深めていく。

※1 CNES Centre National d’Etudes Spatiales 
フランス国立宇宙研究センター
CNES(本部:パリ)は、1961年12月19日に発足した、フランス宇宙政策の立案、管理及び実施を担っている(現在、高等教育・研究省及び国防省が共管)。
2011年における職員数は、合計2441人(本部:191人、ロケット局(パリ):232人、トゥールーズ宇宙センター(トゥールーズ):1743人、ギアナ宇宙センター・射場(南米ギアナ):275人)であり、予算額は、15億3000万ユーロとなっている

※2 宇宙光通信技術
宇宙光通信技術は、光ファイバ通信をはじめとする光通信技術やレーザ等の光学技術の発達に伴い、電波による無線通信の代わりに、レーザ光線、つまり光波を用いて離れた機器間で通信するための技術である。光を用いることで、大容量データ伝送が可能で、小型軽量、干渉がないなどのメリットを有している
この技術を活用した低軌道衛星から地上への光による超高速データ伝送系の開発は、全地球的な観測データの取得や有人宇宙ステーションとの通信回線の確保など、大容量伝送が必要なアプリケーションに対して、将来の有力な通信手段として期待されている

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投稿者:gotsuat 09:43| 知識