<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ
2012年10月22日

【流通】ダイキンアプライドシステムズ 工場などのドライクリーンルーム向け除湿システム開発

ダイキン工業の100%子会社であるダイキンアプライドシステムズは、リチウムイオン電池の製造工程などで使用されるドライクリーンルーム向け除湿システムの消費電力量を大幅に削減した『Smart Dry(スマートドライ)』を、2012年11月1日から受注を開始する。

リチウムイオン電池の世界市場は、2010年の約94億円から2016年には約2兆4千億円にまで成長すると予想されており、今後も電気自動車やスマートグリッド用蓄電装置など、さらなる需要拡大も見込まれている(富士経済調べ)。リチウムイオン電池の製造工程では、空気中の水分が性能低下や劣化につながるため、ドライクリーンルームと呼ばれる、極めて低湿度(露点温度(※1)−30℃〜−50℃)な環境が必要とされている。一般的には乾式除湿機により、露点温度−50℃(※2)の超低湿度な乾燥空気を供給しているが、吸着材で吸収した水分を放出し、乾燥・再生させるために電気ヒーターや蒸気ヒーターなどで高温加熱を行う必要があり、エネルギーコストの削減が課題となっていた。

同システムは、従来の乾式除湿機へ供給する一次空気の処理に、冷却吸着除湿技術を応用した新外気処理装置「Smart Dry ユニット」を接続することで、吸着材の乾燥・再生処理温度を大幅に低減し、エネルギーコストの削減を実現した。


※1.露点温度
水蒸気を含んだ空気を冷却したときに水蒸気が飽和に達して凝結が始まる温度
夏場にコップへ冷水を入れると、表面に結露が生じるのは露点温度より低いため

※2.露点温度を相対湿度に換算して表わすと、乾球温度23℃、露点温度−50℃は相対湿度0.14%となり、一般の部屋(相対湿度40〜60%程度)と比べて非常に低湿度な状態

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:49| 流通