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2012年06月29日

【流通】凸版印刷とシチズンTIC 世界初、電子ペーパーサイネージのマルチカラー版を開発

凸版印刷とシチズン時計の連結子会社であるシチズンTICは、従来の白黒に加えて赤色とシアン(青緑色)の2色を表示可能としたマルチカラー版の大型電子ペーパーサイネージを開発した。タイル化した電子ペーパーディスプレイを組み合わせて大型化を実現した電子ペーパーサイネージのマルチカラー化は世界で初めて。

凸版印刷は、電子書籍端末などに用いられるE Ink方式の電子ペーパーを、タイル化して組み合わせることで大型化した電子ペーパーサイネージを開発、2007年より仙台市地下鉄に実験設置するとともに2008年から広告・情報配信を行う「まちコミ」サービスとして商用化している。

これまで7.4インチ以下の小型電子ペーパーでは、2色表示の試作品があったが、技術的な課題から大型化が困難となっていた。今回、タイル化により大型化可能な狭い縁(狭額縁)での高精細電子ペーパーサイネージにカラーフィルタを適用する開発に成功、シチズンTICと共同で試作品を作成した。マルチカラー版では従来の白黒表示に加え、赤色とシアン(青緑色)の2色を、カラーフィルタを用いて表示することにより、より効果的な静止画表示が可能となる。

また、対角72インチ表示で13ワット、と制御部の改良により一層の超低消費電力化を進めた電子ペーパーサイネージは、防災用途にも適している。具体的には毎日放送のホワイトスペース特区実験に協力し、大阪市の阪急茶屋町ビルディングの屋外に面したショーウィンドウ内で、放送波によるデータ通信によって情報を更新するサイネージとして提供している。放送波連携用の受信機との合計消費電力は40ワット以下と少ないため、一般的なデータ通信が途絶した停電時においても、蓄電池で72時間以上、放送波を介して最新情報を受信して表示できる。

今後、凸版印刷は、超低消費電力特性を活かせる防災用途の大型電子ペーパーサイネージを、自治体や商業施設向けに提案していく。

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投稿者:gotsuat 11:00| 流通